北斎の新作考察
2025-06-30 17:12:45

北斎の謎に迫る新刊書籍『Digital×北斎小布施の「鳳凰図」の謎』の登場

北斎のデジタルアート考察書『Digital×北斎小布施の「鳳凰図」の謎』が発売



本日、株式会社NTT ArtTechnologyと株式会社左右社が共著した書籍『Digital×北斎小布施の「鳳凰図」の謎』が発売されました。この本は、江戸時代の著名な浮世絵師、葛飾北斎の晩年に手掛けられた「鳳凰図」について、現代のデジタル技術を用いてその魅力を探る初の本格的な試みです。

北斎と「鳳凰図」



北斎は、世界的に評価される浮世絵の巨匠であり、彼の作品は印象派の画家たちにも影響を与えました。代表作「冨嶽三十六景」はその中でも特に有名です。しかし、彼の最晩年に描かれた「鳳凰図」は、いまだ多くの謎に包まれています。この作品は長野県小布施町の岩松院本堂の天井に描かれており、その迫力は間口6.3m、奥行5.5mという大きさに表れています。

デジタルでの解明



NTT ArtTechnologyとアルステクネが共同で行ったデジタル化プロジェクトでは、特許技術「三次元質感画像処理技術(DTIP)」を活用し、2021年に「鳳凰図」を高精細にデジタル処理しました。このデジタルデータを基に、2022年に開催された「Digital×北斎」特別展「大鳳凰図転生物語」では、肉眼では観察できない表現や技法が鮮やかに再現され、新たな鑑賞体験が提供されました。

書籍の構成と内容



本書は、これらの成果を取り入れ、北斎と「鳳凰図」の関係を詳細に探求しています。また、200点以上の高精細図版や関連年譜、考察が収録されており、北斎と最新のデジタル技術の交点を示すことを目指しています。文筆陣には北斎館の館長、学芸員の他、著名な美術館の専門家が揃い、専門性の高い内容が提供されています。

書籍情報



  • - 書名:Digital×北斎小布施の「鳳凰図」の謎
  • - 定価:2,640円(税込)
  • - 発売日:2025年6月30日(月)
  • - 判型/ページ数:B5判変形、224ページ
  • - ISBN:978-4-86528-472-0

本書を通じて、北斎の最晩年における創作意図や技法を考察することで、彼の芸術に対する理解が一層深まることを期待しています。また、美術展示や地域振興の新たな可能性にも目を向けた内容になっているため、一般の読者だけでなく、学術的な観点からも多くのインサイトを与える一冊となっています。

この書籍は、北斎の偉大さを再認識させるともに、デジタル技術の進化がもたらした新しいアートの鑑賞スタイルを示唆する重要な作品と言えるでしょう。


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