有吉佐和子著『青い壺』が90万部突破、黒柳徹子の推薦も！

有吉佐和子の『青い壺』が90万部突破！

有吉佐和子の小説『青い壺』が、発行累計90万部を達成しました。この素晴らしい成果を記念して、タレントの黒柳徹子が寄せた推薦コメントが印刷された特別な新帯が、全国の書店に並びます。

『青い壺』熱風の背後にある人気の理由

有吉佐和子が1976年に発表したこの作品は、かつて絶版になった経歴もあります。しかし、2011年に文春文庫がいち早く新装版を刊行したことで、その魅力が再発見されました。口コミの広がりから一気に人気に火が付き、今やロングセラー作品となっています。

特に、NHKの『おはよう日本』や『100分de名著』、BSテレ東の『あの本、読みました？』、テレビ朝日の『グッド！モーニング』と、数多くのメディアで取り上げられたことで、読者の心を掴んで離しません。新装版は現在までに44刷、641,000部を発行し、2025年上半期のベストセラー文庫1位に輝くなど、その人気は衰えることありません。

魅力的な推薦コメント

『青い壺』を読んだ著名人たちからも高い評価を得ています。黒柳徹子は「感情が手に取るように分かる。とても見事！」とコメントし、爆笑問題の太田光は「信じられないくらいに面白い！」とその楽しさを称賛しています。また、作家の原田ひ香は「こんな小説を書くのが私の夢です」との思いを寄せており、著名人からの支持は作品の素晴らしさを物語っています。

物語の内容とテーマ

『青い壺』は、一つの青磁の壺が様々な人の手に渡る様子を描いた作品です。定年を迎えた夫を抱える妻や、老母を引き取る独身娘、レストランでの贅沢を楽しむ夫婦、相続争いに明け暮れる家族、叶わぬ恋に悩む男女など、市井の人々の多様なドラマがこの壺の周りに集約されていきます。青い壺が織り成す人生のさまざまな断面が、13の短編として絶妙に描かれているのです。読者はこの作品を通じて、登場人物たちの感情に共鳴し、自らの人生を振り返ることでしょう。

有吉佐和子のプロフィール

有吉佐和子は1931年、和歌山に生まれました。1956年に『地唄』で文壇デビューを果たし、紀州を舞台にした『紀ノ川』『有田川』『日高川』三部作や、医者の嫁姑問題を描いた『華岡青洲の妻』など、多くの意欲作を発表しました。特に、老人介護問題をテーマにした『恍惚の人』や、公害問題に焦点を当てた『複合汚染』でも知られ、エンターテインメント性の高い作品を数多く執筆。1984年に逝去するまで、多くの読者に影響を与え続けました。