国立文楽劇場の浪曲名人会
国立文楽劇場は、1985年から続く『浪曲名人会』を迎える季節となりました。今年も豪華なメンバーが集結し、浪曲の魅力を存分に発揮します。この公演の最大の見どころは、昨年人間国宝に認定された京山幸枝若が大トリを務めることです。彼を筆頭に、多彩な浪曲師たちが織りなす舞台は必見です。
出演者の意気込み
京山幸枝若(『尾張大八』)
京山幸枝若は『尾張大八』というネタに挑戦します。彼によれば、この演目は多少硬い部分もあるものの、基本的には笑いを誘う内容です。大八というキャラクターが、お殿様の暴れ馬を止めるさまは注目ポイント。特に、お父つぁんに制止される場面では、賢い台詞が飛び出すため、観客を楽しませる自信に満ちています。彼は浪曲界に新たな注目を集めていることを感じており、将来の浪曲をつなげるという責任感を抱いています。
一風亭初月(『大高源吾笹売りの條』、『尾張大八』)
一風亭初月は、特に好きな『尾張大八』に加え、春野恵子さんの『大高源吾笹売りの條』も演じる予定です。彼はこの二つの演目が正反対の雰囲気であることを強調し、気持ちを切り替えて臨むことの重要性を語りました。細かい技術と感情の表現を駆使し、観客の心をつかむ演技を目指します。
沢村さくら(『男一匹天野屋利兵衛』)
浪曲の舞台に立つことは、沢村さくらにとって憧れの場です。彼女が挑むのは天中軒雲月師匠の『男一匹天野屋利兵衛』です。この作品は「忠臣蔵」の一幕で、赤穂義士たちのための義侠心を描いています。痛々しさと利兵衛の強さを、三味線で如何に表現するかがポイントだと語ります。
虹友美(『異国の母』)
虹友美は三原佐知子師匠の『異国の母』の曲師として参加します。三原師匠の演技に触れながら、真摯にその舞台を表現できるよう、自らの演奏を心掛けることを大切にしています。彼女にとって、間近にその芸を支えることは大きな名誉です。
公演情報
浪曲名人会の日程
- - 公演名: 国立文楽劇場第220回大衆芸能公演浪曲名人会
- - 開催日: 2025年2月22日(土)
- - 開演時間: 午後1時(終了予定:午後4時20分)
- - 料金: 4,200円(学生:2,900円)
- - 予約開始: 電話・インターネット 2025年1月18日(土)10:00~
- - 窓口販売開始: 2025年1月19日(日)10:00~
公式サイトでの予約が可能ですので、ぜひお早めにチェックしてください。特別な浪曲の世界を体験する絶好の機会です。公演が近づくにつれ、期待が高まります。乞うご期待!