中学受験の常識を打ち破る新たなアプローチ
2025年3月3日、株式会社日本能率協会マネジメントセンターから刊行された『合格したいなら「中学受験の常識」を捨てよ』は、多くの受験生やその親に向けた重要なメッセージを伝える一冊です。著者である高梨裕介氏は、医学部受験に特化した予備校「エースアカデミー」を運営し、毎年100名以上の医学部合格者を輩出しているプロフェッショナルです。この本では、従来の中学受験の常識に逆らうことの重要さが語られています。
中学受験の負のスパイラル
これまで多くの家庭が抱いてきた「中学受験における常識」は、実は合格を遠ざける原因になっている可能性があります。高偏差値の大学進学を志す多くの親は、子供を中高一貫校に入れたり、難問に挑戦させたりと高い競争を強いてしまいがちです。しかし、こうした行為が子どもの精神的健康を圧迫し、「しんどい」と感じる受験生を増やす原因となっているというのです。
著者は数多くの相談を通じて、約60〜70%の受験生が「親との関係」に悩んでいることに気付きました。この本では、親がどのように子どもをサポートすべきかを真剣に考え、間違った思い込みを正す必要があると提言します。
親のサポートが合格へのカギ
情報が多く存在する現代、親は一般的によいとされる学習法を盲信し、子どもに強要するケースが後を絶ちません。しかし、それぞれの子どもに合った学び方が存在します。この本では、受験生にとって有益な親の行動を明確にし、どうすれば自ら進んで学べる環境を整えることができるかについて詳しく述べられています。
本書の構成と内容
本書は以下の章立てで進行します。
1. 中学受験をしんどくさせている五つの思い込み
2. 子どものメンタルを支える親・壊す親
3. 合格が近づく学習・遠のく学習
4. 塾をかしこく使える親・塾に振り回されてしまう親
5. 合格のために必要なこと・不要なこと
6. 人生を豊かにする受験にするために
これらの章では、親がしがちな誤解やサポートの方法、また、逆に避けるべき行動が具体的に解説されています。受験を通じて子どもに「自分軸」を持たせる重要性も強調され、受験のみならずその後の人生においても役立つ考え方が示されています。
著者プロフィールと出版情報
著者の高梨裕介氏は、関西最難関校に合格を果たし、医療の分野での教育改革を理念にエースアカデミーを設立しました。現在までに450名以上の医学部合格者を輩出しており、教育界での信頼は厚いです。
本書は240ページ、価格は1,760円(税込)で、全国の書店及びオンラインで入手可能です。
まとめ
この本は、受験に関する新たな視点を提供し、親子両方にとって成長に繋がる情報が詰まっています。子どもが笑顔で勉強に向かえるよう、是非多くの方に手に取っていただきたい一冊です。