IMAGICA Lab.がシチズン時計『CITIZEN ATTESA』のCM制作に挑む
株式会社IMAGICA Lab.は、シチズン時計株式会社のフラッグシップモデル『CITIZEN ATTESA』のCM制作において先進的な映像技術を駆使しました。特に注目されるのは、IMAGICA Lab.とそのグループ会社である株式会社IMAGICAエンタテインメントメディアサービス(Imagica EMS)が共同で構築した、最新の色空間管理規格であるACES 2.0を用いたワークフローです。
CM制作の背景と目的
『CITIZEN ATTESA』は、高品質なムーブメントF950を搭載する時計であり、そのCMもフルCGで制作されました。クライアントの期待に応えるためには、シネマティックでありながら繊細なトーンが必要とされ、その実現に向けた画期的なアプローチが求められました。IMAGICA Lab.は、Imagica EMSのグレーディングチームと連携し、ACES 2.0を用いたワークフローの構築に成功しました。
最新ワークフローの利点
ACES 2.0は、従来のACES 1.1と比べて、ダイナミックレンジや色再現性が格段に向上しました。特に、ハイライトと暗部の色分離において顕著な効果を発するため、高度な映像表現が実現可能となります。この新たなワークフローにより、IMAGICA Lab.はCG制作で生成されたデータをスムーズにImagica EMSへと受け渡し、カラーグレーディングを効率的に行うことができ、両社の技術力を最大限に引き出すことに成功しました。
シネマティックな階調表現を実現
CM制作において、特に注目されたのは、従来難易度が高かったシネマティックな階調表現の実現です。IMAGICA Lab.により合成されたデータは、Imagica EMSにて精密なグレーディングが施され、最終的にRec.709/BT1886への変換においても、ACES 2.0の特性を活かした美しい仕上がりを実現することができました。これにより、クライアントの希望に寄り添った映像作品を素早く納品することができています。
共同検証でリスク排除
CM制作の過程で、IMAGICA Lab.とImagica EMSはいくつかの課題を共同で検証し、リスクを事前に排除しました。具体的には、さまざまなソフトウェア間でのデータの見え方の相違が問題視されていたため、作業の初期段階から確認を行い、慎重に検討を重ねました。この取り組みは、制作過程でのトラブルを未然に防ぐだけでなく、完成度を高めるための重要なステップとなりました。
未来への展望
IMAGICA Lab.とImagica EMSは、今後も先進技術を融合させ、映像制作の質の向上に取り組んでいく方針です。映像制作は常に進化を続けており、最新の技術を駆使することで、ますます多様化するニーズに応えられるクリエイティブな映像表現を実現していくことでしょう。
これまでの経験と技術を活かし、両社は新しい映像体験を提供するためのパートナーシップを強化し、未来への挑戦を続けていきます。IMAGICA Lab.は「驚きと感動」を創出するため、常に進取の精神を持って映像制作に取り組んでいくことを目指しています。