「Shall we curate?」シンポジウムが示すキュレーションの新たな役割とは

シンポジウム「Shall we curate?」が示す新たな可能性

9月19日（金）に開催されるシンポジウム「Shall we curate?」は、参加者にキュレーションの持つ社会的役割とその未来を探る場を提供します。近年、キュレーションは単なる情報をつなぐ手法を超え、共感や新しい価値の創出に寄与しています。これに伴い、本イベントでは哲学、アート、建築、科学など多様な分野からの専門家が集まり、相互に影響を与え合うことで、新たな「関係価値」を模索します。

キュレーションの新たなコンセプトと社会的意義

シンポジウムの中心的なテーマは、「キュレーションは社会とどう接続し、社会をどう動かすのか？」という問いです。現代社会では、さまざまなアクター—人間だけでなく、モノや概念、環境—が織りなすネットワークが形成されています。このネットワークの中でキュレーションは重要な役割を果たし、エージェントとしてのキュレーターや、異なる分野の知見を融合する「キュレーテイング」の行為を通じて、新しい関係価値のコラボレーションを生み出しています。シンポジウムではアクターネットワーク理論が基軸となり、キュレーションの持つ可能性を探究します。

参加者が体感する五感の知覚体験

開催場所は京都大学の百周年記念大ホールで、参加費は無料ですが、事前の申し込みが必要です。当日は、基調講演やパネルディスカッション、アート展示やパフォーマンスが行われ、参加者は知識を受け取るだけでなく、自らの思考が刺激され、議論に参加できる場が提供されます。特に、植物の知覚や環境と感覚の関係を通じて、新たなキュレーションの可能性を探る講演が印象的です。

特別ゲストによる魅力的なセッション

参加者は、哲学者エマヌエーレ・コッチャ氏による基調講演を含む、5名の多彩なゲストによるパネルディスカッションを楽しむことができます。神谷之康氏（脳神経科学者）、土佐尚子氏（アーティスト）、平田晃久氏（建築家）、山内裕氏（経営学者）といったメンバーがそれぞれの視点から、キュレーションの意義や未来について考察します。

音楽とアートの融合

シンポジウムの最後には、音楽家原摩利彦氏がピアノパフォーマンスを披露し、空間を音楽で共鳴させます。また、YOSHIROTTENによるインスタレーション映像が視覚的な体験を提供し、思考と感性の流れを拡張します。さらに、ガザの環境音を用いたプロジェクト「THEY ARE HERE」も展開され、多様な文化的背景を感じさせるパフォーマンスも行われます。

参加方法

このシンポジウムは、学生や一般の方を対象に定員500名での参加を受け付けています。興味がある方は、京都Peatixサイトからの事前申し込みが推奨されます。特にアートや文化への関心がある方々にとって、新たな知見を得る絶好の機会となるでしょう。アートとキュレーションの理論を深め、共に未来を考えてみませんか。

ぜひ、シンポジウム「Shall we curate?」の場で、新しい発見を体験してください。