疲れた心と体を癒す新刊『疲労専門医が伝えたいお疲れ日本人の本当の休み方』
2025年9月4日、株式会社Gakkenから新刊『疲労専門医が伝えたいお疲れ日本人の本当の休み方』が発売される。この一冊は、現代社会に生きる日本人女性の疲労の原因とその対策を、医学的根拠に基づいて説明したものだ。著者は、東京疲労・睡眠クリニックの院長である医師、梶本修身氏。長年にわたり疲労医学の研究を行ってきた彼が、科学に基づいた疲労回復法を提案している。
なぜ日本人女性は特に疲れやすいのか?
本書では、まず日本人特有の文化が疲労を引き起こしている理由を考察している。著者によると、「所属重視文化」や「もったいない精神」が、日本人、特に30代・40代の女性に多く見られる疲れやすさと関連しているという。仕事や家庭、社会的役割を果たす中で無理を強いられることが多く、これが疲労を引き起こす原因となっている。本書では、その実情を踏まえて「正しい休み方」や「疲労のメカニズム」についても詳しく解説されている。
脳ファーストの休養法
著者は「脳ファースト休養法」という新しいアプローチを提唱。その中で、自律神経の疲労の主要な原因を「脳」に置き、体ではなく脳からアプローチすることの重要性を説明している。脳の疲労が回復されることで、結果的に身体の疲れも軽減されるという考え方だ。
たとえば、睡眠中には脳の細胞から活性酸素が除去され、これが疲労回復に寄与する。著者は、眠りはじめの3時間がゴールデンタイムであり、この時間を大切にすることが必要だと説いている。
食事と疲労回復の関係
さらに、著者は食事が疲労回復に与える影響についても触れている。「イミダペプチド」と呼ばれる成分に注目し、鶏むね肉が特に疲労軽減に効果的であると述べている。この成分は科学的な実験でも疲労軽減が証明されており、実際に多くの人々にポジティブな結果が出ているという。
生活習慣が作る疲れの悪循環
本書では、現代人が実践すべき生活習慣の改善例も豊富に紹介されている。長時間集中せずに、1時間ごとに休憩を挟むこと、快適な室温を維持すること、脳の働きを減らすための作業スタイルの取り入れなどがその一例だ。これにより、仕事の効率も上がり、日常生活がより豊かになることが期待できる。
疲れに関する疑問を解消
また、疑問に思うことが多い「休養」の側面についても言及されている。寝る前にホットミルクを飲むことの効果やマインドフルネスの実効性、更年期と疲労の関係について述べられており、読者が自分の状況に合わせた対策を見つける手助けがされている。
このように、本書は疲れに悩む現代人に向けた具体的かつ現実的なアドバイスが詰まった内容になっている。疲れを感じている方、この本を手に取って新しい視点からのケア法を実践してみてはいかがだろうか?自分自身の心と体を大切にするための第一歩になるはずだ。