東京佼成ウインドオーケストラ 2026-27シーズンの詳細発表
東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)が、2026-27シーズンのコンサートスケジュールを正式に発表しました。本シーズンでは、東京芸術劇場コンサートホールを舞台に、定期演奏会をこれまでの5回から6回に増加させるという新たな試みを行います。これにより、吹奏楽の多様な可能性を魅力的に表現する構成が期待されます。
多彩なプログラムと特別演出
TKWOは毎回の演奏会において、名手たちによるソロや新作委嘱作品、日本初演を含む多彩なプログラムを用意しています。2024年から続く過去の委嘱作品の再演に加え、シーズン折り返しという位置付けのマスランカ・チクルスも引き続き実施され、2026年に90歳を迎える作曲家・保科洋の作品と、没後10年を迎える真島俊夫の作品も取り上げられます。これらを通じて、温故知新を基にした新たな挑戦が続けられることでしょう。
特別ゲスト指揮者と新編曲
第173回定期演奏会では、名匠ユベール・スダーンが指揮を担当し、クラシック名曲2曲を演奏。「踊り」をテーマにした曲目が特徴です。特に『ダフニスとクロエ』の全曲版はTKWOを熟知する大橋晃一による新編曲で披露され、聴衆を魅了することでしょう。また、スダーンが故郷のオランダの作曲家アンドリーセンによるTKWO委嘱作を再演することも、大きな見どころとして注目です。
第174回定期演奏会では常任指揮者・大井剛史が再びマスランカ・チクルスを手掛け、自然をテーマにした『陽が昇るとき』全曲が演奏される予定です。この組み合わせが生み出す壮大な音楽のパノラマに期待が高まります。
新たな作曲家の登場
第175回では、吹奏楽界での造詣の深い下野竜也が3年ぶりにTKWOに登場し、日米の作曲家による「踊り」や《交響曲第2番》を対比的に演奏します。さらに、TKWOのユーフォニアム・セクションによる独奏も見逃せません。
第176回定期演奏会では、再演予定の真島俊夫作『クワイエット・コール』や、ティンパニ協奏曲、D.マスランカの作品が演奏され、音楽の深みを感じさせます。
音楽がもたらす新しい体験
第177回では、首席客演指揮者・飯森範親によるプログラムが展開され、前半には西村朗の作品が世界初演されます。後半には、ジャズの要素を取り入れたニュージーランドの作曲家による新曲も紹介され、音楽界に新たな風が吹き込まれることでしょう。そして、第178回は大井がシーズンのラストを飾ります。日米の吹奏楽の歴史を象徴する楽曲が対比され、新作の委嘱作品も初演されます。
さらに、このシーズン中には12月に「ファンタスティック☆クリスマス」、3月には「課題曲コンサート2027」も行われる予定で、東京芸術劇場での演奏が多彩に展開されます。TKWOの音楽に、これまで以上に期待が寄せられるでしょう。
チケット情報と特別企画
2026-27シーズンの定期演奏会は、定期会員券の発売が予定されており、会員先行販売は2025年12月3日から始まります。一般発売は12月10日から行われ、同じお席でお得に聴くことができる機会です。また、各定期演奏会では「TKWO吹奏楽カフェ」も開催され、大井剛史と中橋愛生が公演について語る特別なトークショーも行われます。ここでしか聴けないアーカイブ動画も公開され、ファンにとって見逃せません。
東京佼成ウインドオーケストラは、長年にわたり日本の吹奏楽文化を牽引してきたプロの吹奏楽団であり、最新の情報を公式ウェブサイトでチェックできます。2026-27シーズンへの期待が一層高まる中、これからの演奏にも大いに期待しましょう。