羽曳野市のパイプオルガン修復クラウドファンディングが始動

羽曳野市のパイプオルガン修復プロジェクト

羽曳野市は、地域の文化活動に欠かせないパイプオルガンの修復に向けたクラウドファンディングを2025年9月1日から開始することを発表しました。このプロジェクトは、市民にとって親しみ深い「LICはびきのサムテックホールM」に設置されたパイプオルガンの修復を目的としています。

このパイプオルガンは、2000年の開館以来、20年以上にわたって地域の音楽活動の中心として愛され続けてきました。スイスのフェルスベルグ社製のものであり、手動式と電気式の切り替えが可能なストップ機構を持つという、世界でも珍しい設計が特徴です。また、その外装は羽曳野市を象徴するブドウや白鳥の彫刻で装飾されており、まさに地域の文化を象徴する存在です。

プロジェクトの目的と重要性

今回の修復プロジェクトで特に注目すべきは、音を支える「ふいご」の修復です。この部分は経年劣化によって空気漏れを生じており、音質の安定性に影響を及ぼしています。このままではオルガンの演奏や地域の教育活動に支障が出る可能性があるため、専門の技術者を招聘し、ふいごを張り替えることが決定されました。

このパイプオルガンは、単なる楽器ではありません。地域の人々にとっては思い出と直結している文化遺産であり、未来に引き継ぐべき重要な財産です。修復後には、かつての豊かな響きが戻り、さらなる音楽活動の充実が期待されています。

クラウドファンディングの詳細

このプロジェクトの目標金額は2,000,000円で、募集期間は2025年9月1日から11月29日までの90日間となります。支援金は、ふいごの修復だけでなく、今後必要となるオーバーホール作業などの維持・保存にも活用される予定です。万が一目標金額に達しなかった場合や上回った場合も、関連する費用に充当されるとのことです。

文化の根を張る音色

「LICはびきのサムテックホールM」では、オルガニストによるコンサートや子ども向けの音楽ワークショップ、吹奏楽演奏会など、多彩なプログラムが実施されています。これらの活動は、地域に密着した文化の根を育てる重要な役割を果たしています。

修復後のパイプオルガンは、特に子どもたちにとって音楽教育の重要な場となることが期待されています。音楽を通じて人々をつなぐ存在として、地域にさらなる感動と癒しをもたらしてくれることでしょう。