圧巻のトリプル・ギター・バトル！Char・布袋・松本が贈るトリビュートライブ

圧巻のトリプル・ギター・バトル！

2023年5月、東京・有明アリーナで開催された『A Tribute to Jeff Beck』は、圧巻のパフォーマンスが繰り広げられました。これは、エリック・クラプトンを中心に行われた追悼コンサートの日本版であり、ジェフ・ベックの公式な許可を得て実現した意味深いイベントでした。

迫力のメンバー構成

ジェフ・ベックのバンドで活躍したミュージシャンたち、ロンダ・スミス（ベース）、アニカ・ニールズ（ドラム）、ジミー・ホール（ボーカル）、ゲイリー・ハズバンド（キーボード）といった豪華なラインナップが集結。日本を代表するギタリスト、Char、布袋寅泰、松本孝弘が、その栄光の舞台で彼らの音楽を表現しました。彼らはただジェフを追悼するだけでなく、彼の音楽を生き生きと再現することに重きを置いていました。

Charの力強い序章

最初にステージに立ったのはChar。彼の演奏はお馴染みの「レッド・ブーツ」で幕を開け、期待を裏切るように第1期ジェフ・ベック・グループの楽曲を中心に構成されていました。そのスタイルは、ジェフ・ベックモデルのストラトキャスターを使用したフレージングや、印象的なヴィブラートを駆使したものであり、熱心なファンを楽しませました。

松本の感動的な演奏

続いて、松本孝弘が登場。「哀しみの恋人達」など、フュージョン期の名曲を見事にカバー。その演奏は、彼らしいテイストを加えながらも、元の楽曲のエッセンスを忠実に表現した感動的なものでした。観客はその演奏に思わず涙を浮かべ、その空間が特別なものであることを実感しました。

布袋の情熱と熱のこもったセッション

そして、布袋寅泰が登場し、ジミー・ホールを招いての「ピープル・ゲット・レディ」でジェフのギターの歌心を強調しました。その後、Charとの共演による「フリーウェイ・ジャム」や「ブルー・ウインド」では、偉大なギタリスト同士の白熱した演奏が繰り広げられました。バックのメンバーも息を合わせ、演奏はさらに熱気を帯びていきました。

アンコールでの感動のフィナーレ

アンコールでは、Char、松本、布袋が揃い踏みで「ゴーイング・ダウン」を演奏。観客はその迫力に圧倒され、トリプルギターによる豪華なバトルで締めくくられるこの瞬間を心に刻みました。

全体で18曲、約2時間のステージには、ジェフ・ベックへのオマージュとともに、ギタリストたちの情熱が詰まっていました。布袋のスピーチが印象的でした。「我々はジェフから教わったスピリットを皆さんと楽しみたいと思ってここに集まりました。」その言葉通り、彼らは舞台上でジェフの精神を表現し続けました。

常に進化するスピリット

Char、布袋、松本の三人が共にこうした瞬間を共有できたことは、彼ら自身にとっても特別なものであり、それを観る観客にとっても忘れられない体験になったことでしょう。今後も彼らがジェフ・ベックから受け取ったものをもとに、新たな音楽表現をしていくことが楽しみですね。

この特別で貴重な体験を通じて、私たちはジェフ・ベックの音楽の偉大さを改めて実感させられました。