河合楽器、電子ピアノの開発拠点をアメリカに設立！新たな成長戦略を発表

河合楽器、アメリカに新たな電子ピアノ開発拠点を設立

株式会社河合楽器製作所が、2023年10月にアメリカに新しい電子ピアノの開発拠点を設けたことを発表しました。これは、同社が掲げる10年間の中期経営計画『KAWAI 十年の計』の一環であり、世界一の鍵盤楽器メーカーを目指す取り組みとなっています。

10年間の成長戦略「KAWAI 十年の計」

この新しい開発拠点設立は、2025年から2035年まで続く長期の企業計画の一環です。この計画では、鍵盤楽器事業の成長と企業価値の持続的向上を目指しています。特に、世界市場における成熟市場、つまり欧州や北米、日本、中国などの地域が、今後10年で市場の8割以上を占める見込みです。このため、河合楽器はこれらの市場における付加価値の向上とシェア拡大を重要課題として位置づけています。

新たな開発拠点の詳細

新しく設立された電子ピアノの開発拠点は、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスに位置し、河合楽器製作所の販売子会社であるカワイアメリカ内に設置されます。この部署の目的は、アメリカ市場におけるマーケティングと製品開発、基礎技術の研究、外部団体との技術交流、そして北米市場での販促活動のサポートなどです。この新たな拠点により、国内外のニーズに応える高付加価値製品の開発が加速すると期待されています。

代表取締役社長の見解

代表取締役社長の河合健太郎氏は、「今回のアメリカ開発拠点の新設により、北米市場での製品開発力を強化し、現地特有の価値観やライフスタイルを的確に反映した製品設計が可能になる」と述べています。この市場には、河合楽器のシェアを拡大する余地が大きく、事業成長において非常に重要になります。

今後の展望

河合社長はさらに、現地での製品開発と市場理解の深化により、顧客のニーズを的確に反映した製品を迅速に提供し、ブランド力を高めていく方針です。

同社の『KAWAI 十年の計』における成長戦略は、現地開発を起点としたグローバルな開発体制の強化を通じて、鍵盤楽器市場での競争力を向上させることに寄与することが期待されています。河合楽器は、「世界一の鍵盤楽器メーカー」の実現に向けて、一歩ずつ着実な進展を遂げていくことでしょう。