コミックバンチの新たなノワールBLが登場、2作品が配信開始

新レーベルC-KANATAの新作登場

コミックバンチが展開するジャンルを超えた新たなレーベルC-KANATAから、ノワールBLの短編漫画が2作品、2025年10月15日（水）より配信が始まります。これまで『蛍火艶夜』や『Kの支配者』などの話題作を提供してきたこのレーベルですが、今回の新作もまた期待を裏切らない内容となっています。

大きな秘密を抱える『HOUSE』

1作目は、奥田枠による『HOUSE』です。この作品は、父親の死をきっかけに実家に戻った青年・龍蔵が主人公。同じ家に住むはずの優しい兄が、今では暴力的な姿に変わり果てています。龍蔵は、女中から父が兄に殺されたとの衝撃的な密告を受け、家族の間に何が起こったのかを探り始めます。物語はこの家という舞台を通して展開し、封じ込められた秘密が徐々に明らかになっていきます。奥田枠の流麗な作画は、暴力や支配の美しさを巧みに表現し、読者を引き込みます。

少年と人魚の特別な関係『人の稚魚』

もう一つの新作『人の稚魚』は、余津一による商業デビュー作です。物語は、日々の仕事と高圧的な先輩に苦しむ青年・瞬が主人公。そんな彼の人生に光をもたらすのが、人魚のミナミとの出会いでした。ミナミがいることで瞬の生活は少しずつ変わり始めますが、ある日、彼が帰宅するとミナミが元気をなくしていることに気づきます。瞬はミナミを救うために全力を尽くそうとしますが、その過程で自身の感情と向き合う瞬間が描かれています。余津一の筆致が生み出す繊細な描写は、心に深い余韻を残します。

どちらの作品も魅力的な世界観

どちらの作品も独自の世界観と深いテーマで読者の心をつかみます。ジャンルレスな親しみやすさと同時に、ノワールの特性が色濃く現れており、一度はまると忘れられない体験が待っています。これらの物語がどのように展開するのか、非常に楽しみです。「コミックシーモア」での先行配信に期待が高まります。興味のある方は、この機会にぜひ作品に触れ、その芳醇な愛の香りをご堪能していただきたいと思います。