イマーシブな音の世界へようこそ
2025年10月5日、東京の城西国際大学紀尾井町キャンパスにて、音楽クリエイターユニット「JUN MUSIC」が主催する「JUN MUSIC展:EXTREME IMMERSIVE DAY」が開催されました。このイベントは、最先端の立体音響技術を駆使し、音楽の新たな可能性を探求することを目的としています。
イベントの目的
本イベントは、EXPO 2025 大阪・関西万博や東京オリンピックでも使用されたイマーシブ・サウンドデザインを広め、一般の方々にその魅力を体験してもらうことを狙いとしていました。また、聴覚の探求し、音楽がもたらす感情や思考について考える機会を提供することも大きな目的です。
プログラム内容
1. EXTREME IMMERSIVE LIVE
このパフォーマンスでは、観客が会場内を自由に動き、音楽を楽しむ新しい形のライブが展開されました。真ん中に立つボーカルと、周囲に配置された演奏者たちから発せられる音が共鳴し、まるで空間そのものが音に包まれる感覚が味わえます。
参加者からは「思った以上に動きまわせることで、音楽の楽しみ方が広がった」という声もありました。固定概念を超えた新しいアプローチが、観客に新鮮な驚きを与えたようです。
2. 音楽作品「ne/sin」
作曲家片倉惇の作品「ne/sin」は、特に印象的な体験を提供しました。巨大な猫が遊園地で暴れ回る幻想的な音風景が広がり、観客はその中を自由に移動しながら、音楽の新たな形を体感しました。多方向から聞こえてくる音は、観客の想像力を刺激し、まるで異空間にいるかのような感覚をもたらしました。
参加者からは「これまでの音楽体験とは違う、臨場感がある」との感想が寄せられ、今後の音楽表現の幅を感じさせられました。
3. 立体音響の歴史展示
「立体音響」をテーマにした展示では、音と人の関係の変遷を紹介。古代から現代に至るまで、音響技術の進歩やその背景に触れることができ、参加者は学びながら楽しむことができました。この展示は、次世代のクリエイターを育成するための重要な要素ともなっています。
4. オフィスサウンドデザイナー
デジタルクルーズ株式会社との共同開発によるこのプロトタイプ展示では、オフィス環境の音を利用した新しい発想が提案されました。音の改善を単純な騒音対策から進化させることで、未来のオフィス環境の可能性を探る内容となっています。
5. NALIL
「NALIL」は、参加者が音による感覚を感じることを余儀なくされるサウンドアートプロジェクト。音に没入し、周囲の世界を忘れさせるような体験が提供されました。「音の中にいるような感覚」や「大自然の中にいるような感覚」など、多くの感想が集まるなど、参加者に深い印象を与えました。
産学協働プロジェクトとしての教育的意義
本イベントは、城西国際大学メディア学部との協力により、学生が最新の音響技術に触れ、実践的な学びを得る機会にもなりました。クリエイターたちの育成に繋がる重要なプロジェクトとして評価されています。
まとめ
「JUN MUSIC展:EXTREME IMMERSIVE DAY」は、ただの音楽イベントではなく、音楽の新しい形を探るための貴重な体験の場となりました。未来の音楽文化を見据えたこの取り組みが、今後も続くことを期待しています。