早見和真の新作『アルプス席の母』がノミネート!
昨年3月、小学館から発売された早見和真さんの最新作『アルプス席の母』が、「2025年本屋大賞」のノミネート作品10点の一つに選ばれました。この作品は、多くの母親たちの思いを背負った感動的な高校野球小説で、早見さんはこの作品を通じて伝えたいメッセージがあると語っています。
著者である早見和真さんは、このノミネートを聞いた時の気持ちを次のようにコメントしました。「話を聞かせていただいた元球児のお母さんたちにまず報告したいと思います。皆さんの無念や憤りとともに、喜びも含めて、たくさんの感情を込めて書きました。もっと多くの母と息子、父とも出会えたら嬉しいです。」
本書の担当編集者もこの嬉しいニュースに感激し、「本屋大賞ノミネート、本当にうれしく思っています。ぜひ本書の冒頭を読んでみてください。そこからは一気に読み進められます」と語ります。感情のジェットコースターとも称される作品で、読む者を惹き込む力があるとのことです。
本書のヒットの背景
『アルプス席の母』は、初版1万部でスタートし、発売直後から《王様のブランチ》(TBS系)などで紹介され、大反響を呼びました。発売からわずか5日で3刷を重ね、現在では累計63,000部を超えるヒット作となっています。「母親たちの熱闘甲子園!」をテーマにしたこの作品は、夏の甲子園を挟んだ期間にじわじわと増刷され続けています。
物語の魅力
物語は神奈川県で看護師として働く母親、秋山菜々子と、中学生の息子、航太郎の視点から展開されます。航太郎は湘南のシニアリーグで活躍し、新たな挑戦として大阪の新興校に進学します。しかし、夢はただの夢ではありません。関東一円からのスカウトを夢見る航太郎が、甲子園常連校を倒すことを目指す中、菜々子もまた大阪に移り住むことになります。新しい土地での生活は決して楽なものではなく、厳しい父母会の掟や、息子の健康を心配する中で、ふたりの夢は果たして叶うのでしょうか。
この作品は、母と息子の絆を描く感動的なストーリーで、多くの読者の心をつかんで離さないことでしょう。早見和真さんは1977年に神奈川県で生まれ、2008年に『ひゃくはち』でデビューを果たしました。その後も数々の受賞歴を持つ実力派作家です。
『アルプス席の母』は、2024年3月15日に発売予定で、税込定価は1870円。興味を持たれた方はぜひ、書店やオンラインでチェックしてみてください。新しい視点で展開される高校野球の物語をぜひ楽しんでください。