約1億5千万円を騙し取った「頂き女子」の真実に迫るノンフィクション

約1億5千万円を騙し取った「頂き女子」の真実

2025年7月10日、宇都宮直子さんの新刊『渇愛頂き女子りりちゃん』が小学館から刊行されます。本書は、男性たちから総額約1億5千万円を騙し取った「頂き女子りりちゃん」の実態に迫る、圧巻のノンフィクションです。著者の宇都宮さんは、事件の詳細を女性記者としての情熱をもって取材し、裁判の傍聴や関係者へのインタビューを重ねています。

『頂き女子』という言葉は、年上の男性から金銭を詐取する形の女性を指し、その手法を「魔法のマニュアル」として販売していたことが特徴的です。りりちゃんは、ホストクラブでの豪遊や、大量の現金を手にした姿がSNSで話題となり、彼女の圧倒的なキャラクターは人々の好奇心を集めました。著者は、数々のエピソードを通じて「りりちゃん」という人物の魅力と、彼女が直面した困難に迫ります。

著者の宇都宮さんは、20年以上にわたって事件や芸能を取材し続けており、歌舞伎町に住み込みながらホストクラブの取材を行ってきた経験を持っています。この本では、「りりちゃん」と接見し、手紙のやりとりを行ううちに徐々に心の距離が縮まっていく様子が描かれています。「彼女の罪がわからない」と感じる瞬間もあり、著者自身がその魅力に引き込まれていく姿がリアルに伝わってきます。

注目の支持者コメント

様々な作家たちからも、『渇愛頂き女子りりちゃん』への推薦コメントが寄せられています。作家の町田そのこさんは、「彼女が奪う側に戻らない道を考える」ことに触れ、作品の持つ深いテーマ性に思いを寄せています。また、作家の橘玲さんは、「すべてウソで塗り固められた世界」において、りりちゃんが何者なのかを探求することが重要であると述べています。

麻布競馬場氏は、ページをめくるごとに事件の単純な理解が崩れていく感覚を表現し、この作品の持つ力に感嘆しています。これらの意見からも、本書が現代社会における孤独や犯罪の吸引力を明らかにする、重要な作品であることが伺えます。

著者のプロフィール

宇都宮直子さんは1977年生まれで、多摩美術大学を卒業後、出版社での勤務を経てフリーランス記者として独立しました。『女性セブン』や『週刊ポスト』で事件や芸能のスクープを中心に取材を行い、これまでに著書もいくつか発表しています。彼女の豊富な取材経験が『渇愛頂き女子りりちゃん』に色濃く反映されています。