演出家・松崎史也が手掛ける韓国ミュージカル『MURDERER』の魅力と出演者のコメント

演出家・松崎史也が手掛ける韓国ミュージカル『MURDERER』の魅力

2026年3月、韓国の人気ミュージカル『MURDERER』が本多劇場で上演されることが決まりました。演出は、2.5次元舞台で定評のある松崎史也が担当します。

『MURDERER』について

この作品は、ドイツの劇作家ゲオルク・カイザーの『メデューズ号の筏』を基にしつつ、戦争中の収容所に閉じ込められた子供たちの7日間を描いています。2019年に韓国で初演されて以来、多くの観客の心を捉えている異色のミュージカルです。

物語は、爆撃の音がやんだ後、収容所に残された6人の子供たちが主人公です。彼らは「必ず助けに来る」という大人の言葉を信じ、わずかなビスケットと水をもらいながら、厳しい状況の中で希望と絶望を抱き生き抜こうと奮闘します。このようなテーマを扱うことで、観客に深い問いかけをします。

出演キャスト

出演者には、橋本祥平や小西成弥、新里宏太など、実力のある若手俳優たちが名を連ねています。大人役には多くの舞台で活躍する今拓哉が、そして主要な子供キャラクターであるアン役には山本咲希と黒川桃花、コギツネ役には原周石と田仲ゆらがダブルキャストで出演します。

若手俳優たちのコメントも到着しており、作品の持つメッセージ性について語られています。橋本祥平は、「生きることの意味や人間の残酷さ、そして微かな希望を見つめる強い眼差しを持つ舞台」と表現し、自身の役への思いを伝えています。

山本咲希は、アンが持つ純粋さと残酷さについて考える中で、大人との距離感を意識する日々を予告。また黒川桃花は、アンの持つ大人の側面について触れています。「その揺らぎには、生への執念や葛藤が潜んでいる」とコメント。

工藤広夢は、トミー役を演じるにあたり、「彼の子供らしさ、そして周囲に与える影響を表現することに注力したい」と語り、新里宏太はエリックとして「生きるということ」を真摯に向き合っていくことを誓います。

演出家・松崎史也の想い

演出を担当する松崎は、「演劇は特に『死』を描くのに適した場所である」と語ります。登場人物たちの命の消失の恐怖や喪失感が、観客に真実味をもって迫るとし、子供たちの煌めきを描くことが重要なテーマであると強調。また、「重いテーマでありながら決して悲観的ではない巧妙な脚本に引かれました」とも述べています。

公演詳細

ミュージカル『MURDERER』は2026年3月7日から3月15日まで本多劇場で上演されます。すでに観賞する準備は整い始めていることでしょう。一般チケットの販売開始は2024年1月24日となり、舞台が持つメッセージがどのように表現されるのか、楽しみで仕方ありません。

ぜひ、深いテーマを孕む本作を観劇し、心に響く瞬間を共に体験しましょう。