デイヴィッド・ホックニーの創造の軌跡を辿る大回顧展「David Hockney 25」

デイヴィッド・ホックニーの大回顧展「David Hockney 25」

フォンダシオンルイ・ヴィトンでは、デイヴィッド・ホックニーの魅力を余すところなく体感できる大規模な回顧展「David Hockney 25」が開催中です。2023年4月9日から8月31日までのこの展示では、過去70年にわたるホックニーの創作活動を網羅した400点以上の作品が集結しています。

ホックニーの多様性

ホックニーは、1955年から2025年までの約70年間にわたり、多様な表現方法を駆使してきました。本展では、ペインティングやドローイング、デジタルアート、ビデオインスタレーションなどが展示され、彼の芸術の進化を実感できます。

特に注目すべきは、ホックニーがこのエキシビションに全面的に参与し、作品の配置や展示方法を自ら監修した点です。ジャン＝ピエール・ゴンサルヴェス・ド・リマと共に、特徴的な初期作品と75年間の創作の集大成を体感できる構成になっています。

豊富な作品群

展示の中には、ホックニーの初期作品である《Portrait of My Father》（1955）や、彼の象徴的なテーマであるプールを描いた《A Bigger Splash》（1967）などが含まれています。
展示は年代ごとや表現技法ごとに分かれており、1960年代から80年代にかけての作品には、ホックニーが独自のスタイルを如何に確立してきたのかを見ることができます。

また、自然への関心が高まり、彼の作品により多くの風景が描かれるようになった1980年代以降の作品も大いに楽しめます。

40点以上の最新作

本展では、2023年7月以降に描かれた最新の作品も公開されています。エドヴァルド・ムンクやウィリアム・ブレイクからインスパイアを受けた作品、《After Munch: Less is Known than People Think》（2023）や《After Blake: Less is Known than People Think》（2024）などが展示されています。ホックニーの新たな創作のアプローチを知る貴重な機会です。