椹野道流が贈る初の食エッセイ集
新たに発表された椹野道流の書籍『あの人と、あのとき、食べた。』が多くの読者の心を掴んでいます。本書は、ただの食エッセイに留まらず、家族や友人、影響を受けた人々との思い出を通じて味わった食の記憶が、時に涙を誘い、時には笑いをもたらす内容となっています。著者本人が料理をした写真やレシピも収められているため、読者は彼女の思い出の旅を一緒に体験できるのです。
本書の内容
この食エッセイでは、椹野道流が親しんできた多様な料理が存分に紹介されています。例えば、お正月のうどんすきやクリスマスのロースト・チキン、母が作るシチューなど、身近な家庭料理が多く取り上げられています。それに加えて、父の最後の晩餐や菜の花畑のようなお弁当など、愛しい思い出が詰まった料理が次々と登場します。読者は、自身の食にまつわる記憶を思い起こしながら、心温まるエピソードを楽しむことができるでしょう。
影響を受けた人々との物語
著者は、イギリスで出会った個性的な店主たちとのエピソードも交えながら、食の記憶を探求しています。彼女は筆者として数々の作品を手掛けてきましたが、今回のエッセイでは特に感情のこもった視点から食の思い出を表現しています。“誰かの思い出話を通じて、自分自身の記憶が甦る”というテーマが、読者の共感を呼ぶのです。
束の間の輝き
「美味しい、楽しい、甘酸っぱい、辛い」といった感情が交錯する本書では、読者も自然に感情を呼び覚まされるでしょう。ぼる塾の田辺智加さんからの推薦文にもあるように、食べた記憶には普遍的な価値があります。読者は、自分の思い出の中からも何かを感じ取ることができるかもしれません。
椹野道流のプロフィール
著者の椹野道流は、多才な作家であり、監察医としても名を馳せています。1997年のデビュー以来、多くの小説を執筆してきた実力派です。本書『あの人と、あのとき、食べた。』は、彼女の初の食エッセイであり、これまでの作品とは一味違ったpersonalな面を覗かせています。猫を6匹飼い、調理家電に興味を持ちながら、一人暮らしの自炊を楽しむ姿も見逃せません。
刊行記念イベント情報
同書の刊行を記念して、幾つかのイベントが開催されます。11月24日に池袋本店でのトーク&サイン会を皮切りに、12月にも三宮店や大盛堂書店でのサイン会が予定されています。
このような機会を通じて、著者の思いに直接触れてみるのも、読者にとってかけがえのない体験となるでしょう。椹野道流の新たな作品を手に取り、ぜひ本書の世界に浸ってみてください。