企業における「大課長」問題は深刻
昨今、日本の企業において「大課長」と呼ばれる管理職が幅を利かせていると言われています。これは、部長や本部長などの肩書きに昇進しても、実際のマネジメントスキルや考え方が課長時代のままである管理職を指し、企業運営に深刻な影響を与える存在です。
リデザインワーク株式会社の代表、林宏昌氏が発表した調査によると、管理職516人を対象にしたアンケートで、「大課長」の存在が53.9%に上ることが明らかになりました。この状況を受け、林氏は新著『上司はリスクばかりを指摘する会社を潰す「大課長」問題』を2026年4月に上梓し、さらなる詳細を掘り下げます。
「大課長」とは?
「大課長」という言葉は、約10年前に人事コンサルタントの間で使われ始め、今では広く知られています。本来は部長や本部長の役割を持ちながら、実際には課長の頃のマインドや振る舞いのままではないかという指摘が含まれています。その結果、現場の業務に支障をきたし、企業全体の生産性が低下する温床となっています。
調査結果の詳細
調査は、リデザインワークが実施したもので、300人以上の企業に勤める課長と部長以上の管理職516人を対象に行いました。その結果、部下から見た上司のマネジメントで最も多かった課題は「人材が十分に育っていない」で、52.3%と高い割合を示しています。
また、「大課長」の特徴を探るためのチェックリストも設けられ、部長や本部長が今月の数字や成果ばかりを気にしているか、実務を現場に丸投げしているかなど、16項目で評価されました。この結果「大課長」に該当する管理職が53.9%に上るという衝撃の事実が明らかになりました。
このように実態が浮き彫りになった背景には、現代の管理職には求められるスキルが進化しているにもかかわらず、それに対応できていないという現実があります。特に、管理職に必要な水準を満たせていないという自己評価を下した人が2~3割もいたことが、問題の深刻さを物語っています。
「大課長」が引き起こす弊害
「大課長」が存在する企業では、以下のような問題が顕在化します。
1. 多重管理による生産性の低下
2. 重要な「事業の未来」に関する議論が欠如
3. 現場が疲弊し、経営層との距離が縮まらない
解決策は?
林氏は著書の中で、「大課長」問題を解決するための方策を提示しています。
1. 管理職の役割を明確に定義する
2. 必要なスキルをしっかりと設計する
3. キャリアパスの多様化を推進する
これらのアプローチを進めることで、企業全体のマネジメント状況を改善することが求められます。日本の企業文化において、変革が必要不可欠な時代に入っています。
おわりに
「大課長問題」は今後の企業運営において無視できない重大事項です。林宏昌氏の新著を通じて、問題の本質を理解し、解決策を模索することが必要です。その一歩を踏み出すためにも、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。