子育て世帯の防災意識調査:災害への備えは足りていない!
国内最大級の子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」を運営するアクトインディ株式会社が行った調査によると、子育て世帯の防災意識には驚くべき現実が浮かび上がりました。2025年8月に実施されたこの調査では、約7割の家庭が何らかの防災対策を実施している一方で、なんと4割の家庭が子供に特化した備えを行っていないことが明らかとなったのです。
調査結果の概要
全体の調査結果を見ると、72.8%の家庭が「防災の備えをしている」と回答しました。特に多かった具体的な備えは「食料や水の備蓄」で、58.7%の家庭が実施していました。次に「非常用持ち出し袋」の設置が50.5%と続きます。しかし、避難時の対策、例えば「家具の転倒防止対策」や「避難経路の確認」といった重要な項目は、比較的低い割合でしか実施されていません。
子供に特化した防災対策
子供に焦点を当てた調査結果では、実施中の家庭は約58.7%に達しますが、約41.3%の家庭が特に子供向けの備えは「していない」と回答しました。特に注目すべきは、子供との防災に関する意識調査であり、「災害時の対応について子供と話す機会を持つ」というアプローチが最も多く、22.3%の家庭が実施しています。このような対話が意識を高める鍵になりそうです。
実務的な準備としては、「子供用の非常用持ち出し袋を準備」や「ミルク・おむつの備蓄」などが挙げられ、これはそれぞれ18.5%、17.1%の家庭が行っています。
防災イベントと満足度
興味深いことに、体験的な防災活動に対する満足度は思った以上に高いことが示されています。調査では、家庭ごとに避難場所を子供と確認したり、防災関連のイベントに意識的に参加したりする家庭は少数派ながら、参加した家庭からは「子供たちが泣いてしまったが、いざという時にどうすればよいか考えるきっかけになった」といった感想が多く聞かれました。
実際に体験した家庭は、日常生活に防災を取り入れることが家族の絆を深める要因にもなり得ると強調しています。子供が安心を感じる環境を築くためには、こうした実践的体験が重要だと言えるでしょう。
まとめ
今回は、子育て世帯の防災意識に関する調査結果をお伝えしました。多くの家庭が防災への準備を進めていますが、子供に特化した対策は未だ不十分であることがわかりました。これからの時代、家族の安全を守るためには、子供との対話や体験を通じて、より具体的で実践的な防災対策を考えていくことが求められます。子育て世帯が防災を意識することは、命を守るという意味だけでなく、家族の絆を深める重要なテーマでもあるのです。
【調査概要】
- - 調査方法: インターネットアンケート
- - 地域: 全国
- - 対象者: 「いこーよ」会員
- - 調査期間: 2025年8月
- - サンプル数: 339
このような背景を理解し、防災に対する意識を高めるために、今後もこのテーマに注目していきたいと思います。