2025年書店員が選ぶノンフィクション大賞の受賞作品が発表！

2025年書店員が選ぶノンフィクション大賞発表

10月17日、全国の書店員による投票で選ばれた「書店員が選ぶノンフィクション大賞 2025」の大賞が発表されました。見事受賞を果たしたのは、鈴木俊貴さんの著書『僕には鳥の言葉がわかる』です。この書籍は、人生のさまざまな側面を豊かに表現した科学的エッセイであり、鳥のコミュニケーションに新たな視点をもたらしました。

大賞作品の概要

『僕には鳥の言葉がわかる』は、古代からの固定観念に挑み、シジュウカラの鳴き声に隠された言葉の世界を探求します。鈴木さんは、シジュウカラが20以上の単語を組み合わせて文を作り出すことができるという驚くべき事実を、初めて示しました。この本では、楽しい観察記録や科学的実験方法がユーモラスに描かれており、読者は鳥たちの豊かな世界に触れる事ができます。

また、鈴木さん自身の動物学者としての旅路や、シジュウカラへの深い愛が伝わるエピソードも盛り込まれており、読者は飼いならされた身近な自然の中に新たな発見を見出すでしょう。

鈴木俊貴さんのプロフィール

鈴木俊貴さんは、東京大学の准教授であり、動物言語学者として名を馳せています。1983年に東京都で生まれ、数々の研究機関での経験を経て、現在の職に就いています。文部科学大臣表彰や多くの学会賞を受賞し、特に『僕には鳥の言葉がわかる』は第13回河合隼雄学芸賞と第24回新潮ドキュメント賞を受賞するなど、その功績は評価されています。

受賞の背景

鈴木さんは、「どうして鳥たちは、こんなに多い声を持つのか？」という20年前の素朴な疑問から自身の研究をスタートさせました。長い間、彼は朝から晩まで森林での観察を続け、シジュウカラの鳴き声の背後にある意味を探求してきました。彼の研究は、動物たちの間に潜む言語の存在を証明するものであり、まさに言葉を持つのは人間だけではないことを知らしめました。

書店員からの声

受賞を受けて書店員からは、彼の本を手にした瞬間からその魅力に引き込まれたという声が寄せられています。「鈴木さんの情熱と真摯な姿勢が、私たちの心に響いています。」とのコメントもあり、広く読者の心を掴んだことが伺えます。

受賞記念トークイベント

『僕には鳥の言葉がわかる』の受賞を記念して、鈴木俊貴さんによるトークイベントが開催されます。詳細は以下の通りです：

- 日時：2025年11月17日（月）19:00 ～ 20:00
- 会場：ジュンク堂書店池袋本店 9階イベントスペース
- お申し込み：2025年10月17日（金）正午より、オンラインでの申し込みが可能です。詳細ページはこちら。

ノンフィクション大賞の意義

「書店員が選ぶノンフィクション大賞」は、全国の書店員が推薦するノンフィクション作品の中から「売りたい」と思う作品を選定する賞です。この賞は、広い視野で多様な作品を評価することに重きを置いています。ノミネートされた作品は50点で、全国の書店員から投票が行われます。多くの書店員がこの賞を通じて、多様な視点からのノンフィクションの魅力を広めています。

ノンフィクションというジャンルは、私たちの身近な世界や社会についての理解を深め、新たな気づきをもたらす貴重な資源です。鈴木さんの研究が、これからの読書シーンにどのような影響を与えるのか、今後の展開が楽しみです。