手話で楽しむ『ピーター・パン』公演レポート――感動の瞬間を振り返る

手話で楽しむ『ピーター・パン』公演レポート

青山メインランドファンタジースペシャルブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』が、聴覚に障害のある方々にも楽しめるよう手話付き公演を実施しました。手話エンターテイナー・俳優の那須映里さんを迎え、観客への多角的な鑑賞サポートが提供され、高い評価を受けました。

鑑賞サポートの内容

この度の公演では、手話による表現だけでなく、字幕タブレットの貸し出しや台本の配布、キャストによるアフタートーク時の手話通訳とリアルタイム文字起こしサービスが整えられ、真に多様な観賞体験が実現されました。また、手話演者の位置を明確にするために、専用受付窓口を設置し、チケット申し込みにも柔軟に対応。

公演中は、手話通訳スタッフが場内アナウンスを手話と字幕でサポートし、聴覚に障害のある方にとっての交流の場を提供。このような多層的なサポートにより、観客が共に楽しめる瞬間が生まれました。

中でも注目されたキャストの演技

那須映里さんによる手話パフォーマンスが多くの観客の心をつかみました。「ピーター・パン」や「フック船長」といった登場人物の手話ネームは事前に告知され、観客同士の理解を助け、より深い体験につながりました。

ある観客は、「劇中の歌に感情が込められた手話表現に感動した」と述べ、その表現がどのように物語に奥行きを与えているのかを語りました。また、「見るところを集中して、音の情報を手話で説明してくれる対応が素晴らしかった」との意見も多く、手話演者が単なる通訳者ではなく、演者としての役割を果たしていることが評価されました。