アニメ業界の新たな調査がスタート!
2025年に予定されている第2回「アニメ業界実態調査」が本日から始まりました。この調査は、一般社団法人日本アニメフィルム文化連盟(NAFCA)が主導し、アニメ業界における技術継承の現状を明らかにすることを目的としています。今回の調査は前回に続いて、業界の労働環境や実態を把握するための重要なデータ収集作業であり、特に職種別に焦点を当てた初の試みとなります。
前回調査の結果が示した課題
2023年から2024年にかけて実施された前回の調査では、アニメ業界に従事する数多くの人々からの意見を収集しました。この中で浮かび上がったのは、アニメ制作という難解な職域において、労働時間や収入の問題だけではなく、必要な知識や技術がうまく継承されていないという厳しい現実でした。この結果は、2024年3月27日にレポートとして公開され、業界内外の関係者に広く報告されました。
第2回調査の新たなアプローチ
第2回目となる今回の取り組みでは、特に「技術継承」をメインテーマとして掲げています。アニメ制作の各セクションごとに異なる特性や状況があるため、職種別の調査を行うことで、より詳細な現状把握を目指します。これまでアニメ業界の育成は現場に依存しており、体系的な教育システムが欠如していたため、多くの優れた人材がどうやって育成されてきたのかを探ることも重要なテーマです。
業界の人手不足と技術継承
現在、アニメ業界は人手不足に直面しています。その中で、効率的な人材育成の手法を見つけ出し、質の高いアニメを生み出し続けるためには、業界全体の意見を集約し、さまざまな経験則をデータとして可視化することが必要です。調査は、アニメ制作に携わる方々の貴重な声を基に、業界が抱える問題点の明確化を図り、持続可能な業界構築に繋がるものです。
専門家の協力による信頼性
この調査では、東京大学の青木瑛佳特別研究員や中央大学の竹内文乃准教授といった専門家が協力しています。彼らの知見を活かすことで、アニメ業界の多様な年代や背景を持つ従事者の意見をより効果的に集約し、実効性のあるデータを得ることが期待されています。
調査へのご協力を
前回の調査結果は、多くのメディアでも取り上げられ、業界の実態を正確に伝える手助けとなりました。今回の調査もアニメ業界の未来に寄与するための重要な一歩です。皆さまの経験や意見が必要となりますので、ぜひご協力を賜りますようお願い申し上げます。
調査概要
- - 調査期間:2025年4月30日〜2025年5月31日(予定)
- - 調査主体:一般社団法人日本アニメフィルム文化連盟(NAFCA)
- - 調査対象:NAFCA会員内のアニメ業界従事者
- - 調査方法:Webアンケートによるオンライン調査
- - 協力:青木瑛佳(東京大学特別研究員)、竹内文乃(中央大学准教授)、株式会社七夕研究所
アニメ業界の未来を共に築くため、皆様のご参加をお待ちしています。公式サイトも是非ご覧ください。
NAFCA公式サイト