エドワード・ゴーリー生誕100年を迎える特別出版
2025年11月、エドワード・ゴーリーの生誕100周年を記念して、彼の全貌を深く探求する公式愛蔵版『EはエドワードのEゴーリー大解剖』が日米ほぼ同時発売されることが発表されました。この大型書籍は、グレゴリー・ヒスチャクとエドワード・ゴーリー公益信託の共著で、柴田元幸による監訳が施されており、ゴーリー作品の魅力を徹底的に解説しています。
ゴーリーの多才な世界
エドワード・ゴーリーは、作家、イラストレーターといった肩書きにとどまらず、劇作家、版画家、テキスタイルアーティスト、さらには舞台デザイナーであるなど、その才能は実に多岐にわたります。本書では、彼が2000年までに創作した116冊の主要作品をベースに、独自のスタイルと視点を持つゴーリーの魅力が詳細に描かれています。読者は、ゴーリー作品を数倍楽しむための情報や洞察を得ることができ、ノートや原稿の貴重な図版も収められており、視覚的にも楽しませてくれる内容です。
特徴的なテーマと構成
本書は、ゴーリー作品に共通するテーマやモチーフを8つの章に分けて展開しています。例えば、第1章では「不幸な子供たち」としてゴーリーの作品世界の風景を紹介し、第4章ではバレエとの関わりを通じて彼の創作の背後に迫ります。そして第8章では、彼の興味深いリストが収められています。これらの内容は、ゴーリーの特異な世界観を理解するのにうってつけであり、彼の作品を新たな視点で捉えることができるでしょう。
世界的なクリエイターたちの絶賛
本書の魅力は多くのクリエイターたちによっても認められています。パティ・スミスをはじめ、ティム・バートン、ニール・ゲイマンなど、幅広いジャンルのアーティストたちがゴーリーに影響を受けており、彼を「アーティストのアーティスト」と称賛しています。また、日本のアーティストたちの中でも、米津玄師、星野源、YOASOBIのAyaseなど、多くの支持が寄せられています。このように、現在も多くのクリエイターに影響を与え続けるゴーリーの存在は、まさに芸術界を代表するものと言えるでしょう。
ゴーリーの足跡
エドワード・ゴーリーは、1925年にシカゴに生まれました。彼は1943年から46年の間、陸軍での軍務を経て、ハーヴァード大学でフランス文学を学びました。その後、ニューヨークの老舗出版社であるDoubledayに就職し、1963年には独立して専業作家として活動を始めます。1990年代には『ギャシュリークラムのちびっ子たち』や『まったき動物園』など、今も愛される名作を次々と発表し続けました。
彼のスタイルは独特で、韻を踏んだ文章やモノクロームの線画が特徴です。また、多くの私家版を出版したことで、熱心なコレクターを生み出しました。2000年には、心臓発作により75歳でこの世を去るも、今なお多くのファンに愛され続けています。
まとめ
『EはエドワードのEゴーリー大解剖』は、ゴーリーの作品に対する理解を深めるための貴重な一冊です。豊富な図版と深い洞察が詰め込まれた本書は、今後のエドワード・ゴーリー研究において重要な位置を占めることでしょう。発売日は2025年11月27日。この特別な出版をお見逃しなく!