心に響く物語『さくらが さいた』の魅力
2023年10月、株式会社新興出版社啓林館の「文研出版」より、新しい絵本『さくらが さいた』が登場しました。この作品は、著者あまんきみこ氏の思いが詰まった一冊であり、戦争の影を背負った物語です。
あらすじ
本書の物語は、あるおばあちゃんが桜の木の下で語り始める姿から始まります。彼女は、昔の大連という港町での生活や、戦争の勃発、そして日本への帰国の際に愛犬のクロと別れなければならなかったことを思い出します。おばあちゃんの懐かしさと悲しみが交錯する中で、読む者は振り返ることになります。
著者の思い
あまんきみこ氏は、旧満州で生まれ育ち、終戦時にペットと別れるという辛い経験を持っています。この経験が、彼女にとって戦争の意味や平和の大切さを考えるきっかけとなっています。著者は、「そばにいるのが当たり前」という存在が、戦争によって奪われることの悲しさを描いています。この絵本は、子どもたちに平和とは何かを自然に考えさせてくれる力を持っています。
イラストレーターの紹介
絵を担当した鎌田暢子氏は、1952年に島根県で生まれました。奈良女子大学を卒業後、数多くの児童書に携わり、その中で多くの受賞歴を持っています。彼女の描くイラストは、物語の温かさを一層引き立てています。
商品情報
『さくらが さいた』は、幼児から小学校低学年向けの絵本で、判型はA4変形、価格は1650円(税込み)です。ISBNは978-4-580-82668-7であり、オンラインでも購入可能です。
まとめ
戦争を題材にしたこの絵本は、子どもたちが平和の大切さを学ぶ良い機会を提供します。あまんきみこ氏の深い思いと、鎌田暢子氏の美しいイラストが融合した『さくらが さいた』は、単なる絵本にとどまらず、未来の世代に大切なメッセージを伝える作品です。ぜひ、手に取ってみてください。