シニア世代の音楽活動が健康に寄与
ヤマハ音楽振興会が行った「青春ポップス」の受講者を対象にした調査によると、シニア層が音楽活動を通じて得る楽しみは、健康やウェルビーイングに影響を与えていることが明らかになりました。このプログラムには1万人以上の受講者が参加しており、約2,600人の回答から得られたデータが、彼らの活動の実態を浮き彫りにしています。
調査の概要
新しい人生100年時代において、シニア層の健康寿命やQOL(生活の質)の向上が重要視されています。特に、コロナ禍の影響により、孤独を避けたりストレスを発散したりするための経路として音楽とコミュニティの重要性が再認識されています。「青春ポップス」は、こうしたニーズに応じて成長しました。
調査の結果、プログラムに参加する理由には「歌ったり踊ったりすることが好き」という回答が69.2%と圧倒的に多く、ストレス発散や気分転換を重視しているシニアの姿が浮かぶのです。
音楽の楽しみ方
興味深いことに、シニア層が音楽を聴く手段として最も多いのは「YouTube等の動画サイト」で54.3%と、従来の「テレビの音楽番組」や「CD」を上回りました。特に、男性層ではYouTubeが人気であり、女性はテレビを好む傾向が顕著です。また、ストリーミングサービスやオーディオプレーヤー、カセットテープの利用率も男性の間で高いことが明らかになりました。
質の高いコミュニティ形成
「青春ポップス」はシニア層が共有できるコミュニティの場を提供しています。受講者が一緒に歌ったり踊ったりする中で、仲間とのつながりや絆が生まれるわけです。調査では、受講者の多くが歌いたい楽曲に「竹内まりや」や「松任谷由美」、「サザンオールスターズ」など、昭和から人気のあるアーティストを挙げており、懐かしの名曲が今でも愛されていることがわかりました。
シニアのデジタル活用
また、この調査はシニア世代のデジタルリテラシーの向上も示しています。若い世代と同様にインターネットを活用し、自分たちの好きな音楽に簡単にアクセスする方法を見つけているのです。これにより、彼らの音楽に対する楽しみ方も多様化し、より豊かな生活を提供する要因となっています。
最後に
ヤマハの「青春ポップス」は、シニア世代に対して音楽の楽しみを提供するだけでなく、健康促進や仲間との交流など、豊かな生活への一翼を担っています。今後もこのようなプログラムは、シニア層にとってますます重要な役割を果たしていくことでしょう。音楽の力で、より多くの人々が楽しい時間を持つことが期待されます。