日本規格協会が新たに発表した圧力容器規格の邦訳
一般財団法人日本規格協会(JSA)は、2025年11月4日に圧力容器に関連する重要な規格の邦訳版を発行しました。この中には、フランジ継手の適切な組み立てや圧力機器と配管の補修方法について詳細に規定されたASME PCCシリーズが含まれています。
発表された規格の詳細
ASME PCC-1:2022 耐圧部フランジ継手の組み立て
ASME PCC-1は、フランジ継手からの漏えい事故を防ぐための組み立て手順を定めています。この規格は、流体の漏れを防ぐためにボルトをいかに正確に締結するかに焦点を当てており、組立作業の不適切さが事故の原因になることを強調しています。
- - 価格: 32,362円(税込)
- - ページ数: 123ページ
ASME PCC-2:2022 圧力機器及び配管の補修
次に発表されたASME PCC-2は、運転後に発見された圧力機器や配管の損傷を補修する際の具体的な専門技術を規定しています。石油精製や石油化学プラントなどで使用される設備の保守に必須の内容となっています。
- - 価格: 33,583円(税込)
- - ページ数: 295ページ
規格の目的と重要性
ASME PCC-1とPCC-2の両規格は、いずれも圧力に関する安全性を確保することを目的としています。特にPCC-1はフランジ継手からの漏れを防ぐため、適切な設計に加え、正しい組み立て手法の確立が求められます。また、PCC-2は、運転開始後に損傷が確認された場合でも、安全な補修を行うための工学的手法を提供しています。これにより、運転中の事故を未然に防ぐことができます。
日本規格協会では、これらの規格を通じて、業界全体の安全性向上を目指しています。
過去の版の情報
尚、2025年10月1日に発行された旧版の邦訳版も利用可能です。
- - ASME PCC-1-2019: 28,490円(税込)
- - ASME PCC-2-2018: 33,583円(税込)
日本規格協会について
日本規格協会は、1945年12月に設立された標準化及び管理技術の開発を目的とした団体で、日本国内外の規格開発を担っています。JISや国際規格(ISO・IEC)などの発行を通じて、安全で高品質な製品を実現するための活動を行っており、多様なセミナーの提供や認証サービスも展開しています。
次世代の圧力機器や配管技術を支えるための新しい基準が整備されたことで、業界関係者はぜひこれらの邦訳版をご確認の上、安全管理に役立てていただきたいものです。