2026年、読書界に大きな波が立つ。倉野憲比古の名作『スノウブラインド』と『墓地裏の家』が、待望の復刊を果たすことが決定した。文藝春秋からの刊行で、予約開始は2025年12月26日。今回の復刊は、「芳林堂書店と、10冊第3シーズン」における重要な一環となっている。
倉野憲比古は2008年に『スノウブラインド』でデビューし、その作風の独特さと魅力で読者を虜にした。古書市場ではその作品が高値で取引されるほどの人気を誇る。デビューから長い沈黙を経て、ようやくファンが待ち望む新作、2026年3月に出版される『ナッハツェーラーの城』が控えている。そんな中での復刊は、読者にとってまさに朗報と言えるだろう。
復刊にあたって、竹本健治と朝宮運河がそれぞれ推薦コメントを寄せており、その中で二人は倉野の作品の奥深さについて語っている。竹本は彼の作品が変格ミステリーの新しい地平を開く存在であると評価し、朝宮は本作が読者に不気味な体験を提供することを示唆している。
特に注目すべきは、復刊に際して限定数のサイン本が用意されること。加えて、未発表短編を特典として小冊子化し、ファンにはたまらない内容となっている。サイン本の種類は、サイン本2冊セットとサイン本なしの2冊セットがあり、特典小冊子を手に入れるチャンスも提供されている。
倉野憲比古のデビュー作『スノウブラインド』は、ある教授が豪雪の山荘で起こる連続殺人事件をめぐる物語だ。心理学を学ぶ学生が、その謎に挑む姿が描かれ、通常のミステリー小説とは一線を画した異色の内容となっている。また『墓地裏の家』は、吸血鬼をテーマにしたシリーズ第2作で、怪奇幻想の要素が視覚的に描写されている。
予約は、芳林堂書店高田馬場店や書泉グランデ、書泉ブックタワー、書泉オンラインにて。販売が開始される2026年2月末が待ち遠しい。また、予約締切は2026年1月26日とされているのでお早めに。
倉野憲比古さんは、復刊に際して「時代は変わった」との思いを語っており、その作品が新たに評価されることを期待している。彼自身が「新変格」の旗を掲げ、今後の作品活動に意欲を示している姿勢は、ファンを魅了し続けるだろう。
文藝春秋の担当者も、作品の持つ独特の魅力について言及し、その世界観を楽しむことを呼びかけている。新たに復刊される名作たちが、どのように読者の心に響くのか、今から楽しみである。さあ、新しい出発点に立とう!