日本書紀 全現代語訳+解説シリーズ第3巻「ひろがるヤマト」本日発売
本日、2025年5月30日、古代日本の歴史を深く掘り下げる「日本書紀 全現代語訳+解説」シリーズの第3巻『ひろがるヤマト』が発売されました。この巻では、ヤマトタケルや神功皇后の物語を中心に、古代日本の歴史をより鮮やかに描き出します。
書籍概要
- - タイトル: 日本書紀 全現代語訳+解説〈3〉ひろがるヤマト
- - 著者: 寺田惠子
- - 判型: 四六判、304ページ、2色刷り
- - ISBN: 978-4-907461-48-5C0095
- - 定価: 1900円(税抜)
本書は、読みやすい2色刷りで、随所に水墨画による美しい挿画が施されています。また、歴史的テーマに基づく解説やコラムも多数収められており、学びの多い一冊です。
内容の特徴
ヤマトタケルが日本の領域をいかに広げていったのか、その短い人生を描いた物語が本書の中心となります。特に、神功皇后が神託を受け、妊娠中にも関わらず海外遠征を果たした様子は、古代日本における女性の力強さを示しています。このような歴史的事実を著者の寺田惠子が最新の研究や海外の資料を基に深く掘り下げて解説しています。
また、いわゆる「謎の3、4世紀」「空白の4世紀」と呼ばれる時代についても、著者がどのように日本書紀を読み解いているのか、非常に興味深い内容に仕上がっています。
本書の注目ポイント
本書では以下のような重要なテーマが取り上げられています:
- - ヤマトタケルと父・景行天皇との関係を探る
- - 神功皇后とヤマトタケルが同等に扱われる理由
- - 神功皇后が卑弥呼と重なる記述が見られる
- - 海外の史書や碑文に確認できる日本の足跡
- - 「空白の4世紀」をどのように記述しているか
- - 古代における男女の共同統治の実態
歴史と伝説が交錯するこの時代における女性リーダーの存在や、古代日本における国際的な交流の様子などを詳爽に解説している本書は、一読の価値があります。
著者プロフィール
著者の寺田惠子は、古事記学会の理事や元学習院女子大学の講師として活躍しており、東京都出身です。シドニー大学を卒業後、日本女子大学大学院で博士号に近い単位を修得。湘南短期大学の教授を務め、上代文学会の理事も歴任しています。著書には『日本書紀 全現代語訳+解説〈一〉神代─世界の始まり』や『〈二〉建国と神々の祭り』などがあり、古事記と日本書紀に関する講座が人気を集めています。
公式サイトと今後の展開
本書の公式情報や続刊の予定については、出版社の公式サイトをご確認ください。今秋には第4巻が発売予定で、仁徳天皇から雄略天皇の時代を描いた内容になるとのことです。ぜひご注目ください!