新たな舞台へ羽ばたく日本のアニメーション作家達
日本の短編アニメーションの未来を見据えた「New Way, New World: Program for Connecting Japanese Animators to the World」(通称NeW NeW)が、第一期アーティストを発表しました。この育成プログラムは、海外進出に意欲的な作家を対象に、支援からネットワーク構築までを一括して行うものです。文化庁の補助金を受けて設立されたこのプログラムは、次世代のクリエイター育成を促進することを目的としています。
第一期アーティストの選出
NeW NeWの初年度として、計6名のアーティストが選ばれました。公募枠から選出された3名は、これからの海外展開が期待される新作企画を応募し、専門家との面談を経て選ばれました。一方、推薦枠では、既に国際的な舞台で活動している注目作家たちが選ばれ、彼らの新作プレゼンテーションをサポートします。
公募枠アーティストの詳細
1.
金子勲矩(かねこ いさく)
- 企画名: 『Crabs and Rabbits』
- 経歴: 早稲田大学と多摩美術大学を卒業後、短編アニメーションの制作に携わる。過去の作品には『LOCOMOTOR』や『The Balloon Catcher』などがある。
2.
関口和希(せきぐち かずき)
- 企画名: 『アニメーション作家のねこちゃん』
- 経歴: 多摩美術大学と東京藝術大学を卒業し、共感を生む作品制作を行っている。アニメーション協会に所属。
3.
ひらのりょう
- 企画名: 『NIGHT IN THE EYEWALL』
- 経歴: ポップでビザールな作風が特徴で、NHKや国内外の映画祭に参加している。最近は編み物教室に通い、あみぐるみシリーズを発表。
推薦枠アーティストの特徴
1.
ニヘイサリナ
- 修士課程修了後、オタワ国際アニメーション映画祭でグランプリ受賞。フリーランスでの活動が続いている。
2.
折笠良
- 海外研修後、共同製作で短編アニメーションを手掛けており、国際的な交流が期待される。
3.
矢野ほなみ
- アニメーションにおけるジェンダー研究も進めており、多様な視点からの作品を制作。
これらのアーティストは、令和7年の活動を通じて新作の制作や国際発表に挑戦します。プログラムにはコーチングや専門家による指導、映画祭参加なども含まれ、国際的な舞台での活動を後押しします。
プログラムの目的と意義
このプロジェクトは、日本のアニメーションを次のレベルへ引き上げることを目指しています。国際的なアートシーンにおいて日本のクリエイターがどのように位置づけられるかを強化し、さらなる交流と成長が期待されています。アドバイザーとして国内外から著名なプロデューサーやキュレーターが参画し、選考や育成に関与します。
まとめ
NeW NeWは、これからの日本のアニメーション業界に新たな風を吹き込み、国際的な舞台での活動を可能にするための重要なステップです。今後の彼らの成長と活躍に期待が高まります。