ボタニカル・フォトエッセイ『根も葉もある植物のはなし』
2025年7月15日、インプレスグループの編集から、植物学者の塚谷裕一氏によるボタニカル・フォトエッセイ『根も葉もある植物のはなし その多様なすがた・かたちについて』が発刊されます。この本は、日常の中で目にする様々な植物の多様性とその美しさを、巧みな表現と写真を通じて読者に伝える内容です。
植物の奥深さを知るチャンス
塚谷氏は、東京大学大学院の教授として数多くの研究を行い、植物の形態や生態の不思議な側面を追求してきました。彼の最新刊は、NHKラジオ「子ども科学電話相談」の常連としても知られ、子供から大人まで幅広い層に植物の魅力を紹介する貴重な機会を提供します。
「多種多様な植物たち。世の中には、その千差万別の楽しさに気づいていない人も多い。それどころか、豊かな森を見ても、ただの緑の塊にしか見えない人もいる。しかし、それではあまりにもったいない」と語る塚谷氏は、植物の観察を通じてその美しさを再発見するプロセスを読者に提案します。
フォトエッセイの内容
本書は、250編以上の人気連載を厳選し、四つの章に分かれています。項目は、葉、花、果実・種子、茎・枝・幹、そして根という分類で、それぞれの植物のユニークな特性について深く掘り下げています。例えば、葉に関する章では、「中空になる」や「新芽の紅」など、驚くべき植物の形態変化を紹介。
また、「碧い新種」という新種の植物の紹介や、ミョウガの花がどのように「透き通る」美しさを持っているかなど、科学的視点からだけでなく、詩的な表現でも魅力を引き出しています。読者はこれを通じて、植物が持つ奥深い生態や進化の秘密に魅了されることでしょう。
著者の背景と業績
塚谷裕一氏は1964年に神奈川県で生まれ、東京大学理学部を卒業後、大学院に進学し博士号を取得。これまでに多くの著書を持ち、紫綬褒章や南方熊楠賞を受賞するなど、植物学の重要な研究者として知られています。彼の視点は、単なる観察に留まらず、植物のライフサイクルを通じて生命の意味を考え直すきっかけを与えてくれます。
ボタニカルの楽しさを発見しよう
『根も葉もある植物のはなし』は、単なる植物の図鑑ではなく、豊かな表現で植物とのつながりを感じられる作品です。今まで気づかなかった小さな美を発見し、新たな視点を持つことができる一冊と言えるでしょう。植物の世界が持つ魅力を、ぜひこの本で体験してみてください。