スティーヴン・キング最新作が翻訳部門賞受賞
スティーヴン・キングの新作『ビリー・サマーズ』が「第78回日本推理作家協会賞・翻訳部門」で栄誉を手にしました。この賞は、日本国内で出版された優れた海外ミステリーを評価するものであり、翻訳者の白石朗氏がその才能を証明しました。
『ビリー・サマーズ』は、凄腕の暗殺者が織りなすストーリーを描いた緊張感溢れるクライムノヴェルです。読者を引き込む展開が続く中、小説が持つ力や魅力を改めて訴えかける作品として、キングの筆致が冴え渡ります。本作は、彼の著作の中でも特に思い入れの強い作品の一つとされているようです。
白石朗氏の受賞コメント
受賞を受けて、白石朗氏は「翻訳者として心から喜んでいます」とコメントを寄せました。彼はキングの作品を翻訳する中で、作者の深い思いを感じ取り、その思いを言葉にすることに全力を尽くしたと語っています。また、キングが小説の素晴らしさを称賛する内容を盛り込んでいることも特筆すべき点です。受賞を通じて、彼の長年の功績を称える機会となり、協会の選考委員や運営に関わった方々、そして読者への感謝の気持ちも忘れずに述べています。
スティーヴン・キングと白石朗のプロフィール
スティーヴン・キングは、1947年生まれのアメリカ・メイン州出身で、1974年に『キャリー』でデビューしました。その後、恐怖小説のみならずミステリーや犯罪小説の分野にも進出し、多くのベストセラーを生み出してきました。これまでにブラム・ストーカー賞やエドガー賞など数多くの受賞歴を持ち、『ショーシャンクの空に』など、その作品は映画化されているものも多数あります。
一方、
白石朗氏は、1959年に東京都で生まれ活躍する翻訳家です。早稲田大学を卒業後、翻訳業に専念し、キングの作品はもちろんのこと、さまざまな英米文学を日本語に巧みに移しています。彼の訳書には、キング以外にも著名な作家の作品が多く、幅広いジャンルでの実績があります。
日本推理作家協会賞について
日本推理作家協会賞は、ミステリー作品の登竜門として知られ、多くの作家が夢見る賞です。翻訳部門は、特に海外作品に対して評価が注がれ、選考には厳しい基準が設けられています。更に、受賞作品は読者にとっても注目の的となり、新たな文学作品との出会いのきっかけになることも多いです。
これからの展望
『ビリー・サマーズ』の受賞は、今後のミステリー文学における新たな潮流を示唆どころか、スティーヴン・キングの作品に対する期待感をさらに高めることとなるでしょう。文学界の巨星とも言えるキングの物語は、まだまだ色とりどりの展開を見せる可能性を秘めています。定期的に新しい作品を発表し続ける彼について、これからも目が離せません。
作品の詳細
『ビリー・サマーズ』は2024年4月8日に上・下巻が刊行される予定です。定価はそれぞれ2,970円(税込み)で、電子試し読み版も提供されるとのこと。興味がある方はぜひチェックしてください。読者の皆さんには、スティーヴン・キングが描くダークで緊迫感ある物語を通じて、新たな発見があることを願っています。