日本の缶文化を未来へ繋ぐ、側島製罐の社史出版プロジェクト
愛知県を拠点にする老舗の缶メーカー、側島製罐株式会社は、創業から120年を迎え、社史を出版するという新たな試みに挑戦します。明治39年に設立されたこの会社は、過去の歴史をまとめると共に、缶という身近な存在が持つ深い魅力を再発見することを目的としています。
日本の家庭で広く普及した缶は、思い出の品物や大切な物を収納する容器として重要な役割を果たしてきました。側島製罐はその歴史を作品としてまとめ、多くの人々が缶の魅力を再認識する手助けをしたいと考えています。この社史は、歌人やデザイナー、クリエイターなど、多彩な視点から「缶」についての考察を引き出し、1冊のビジュアルブックとして出版されます。
“オープンヒストリー”という新たな挑戦
また、このプロジェクトは、オープンヒストリーという新しい試みを通じて、日本の中小企業が持つ魅力を広く発信しようとするものです。中小企業の歴史や魅力を社内だけでなく、外部の人々にも開放することで、企業が抱える後継者不足や人手不足といった課題に光を当てることができると期待されています。
日本には創業100年を超える「老舗企業」がおよそ3.3万社存在し、世界一の数を誇りますが、これまで社史は社内の関係者のみに向けて作成されてきました。それを広く一般に公開することにより、多くの人々に企業の存在意義を伝え、興味を持ってもらうことが期待されています。
社史の内容と目次
この社史には、側島製罐の工場やそこで働く人々の姿、缶がどのように生まれているのかを原研哉氏と一緒に考えたコーナーが設けられています。さらに、缶のカタログや豆知識、様々なクリエイターによる缶にまつわる物語も収められています。
具体的な目次には、以下のような内容が含まれています:
- - 松永さんの工作室から
- - 缶が生まれる場所を巡って
- - 側島製罐のあゆみ
- - 120年続く缶作りを引き継ぐ人々
これらの内容を通じて、缶がもたらす文化や歴史を深く掘り下げていきます。また、著名なクリエイターの寄稿による新しい視点も、缶の魅力をさらに引き出します。
クラウドファンディングと支援募集
側島製罐は、このプロジェクトの実現に向けて、クラウドファンディングを実施しており、支援者を募集しています。支援者には、プロジェクトページでの詳細情報が提供されており、支援期間は2026年4月21日から6月30日までです。
代表取締役の石川貴也氏は、多くの著名人とのコラボレーションを通じて、缶という製品について新たに考える機会を得たと述べています。彼は、側島製罐が持つ知られざる魅力を発信し、「缶」が未来に渡って大切な物を守る役割を果たし続けられるよう努めていく意向を示しました。
側島製罐株式会社の基本情報
- - 社名:側島製罐株式会社
- - 所在地:愛知県海部郡大治町西条字附田89
- - 創業:1906年
- - 代表者:石川貴也
- - 事業内容:一般缶の製造販売・プレス加工
本社設立120周年の節目に、側島製罐の社史出版プロジェクトは、多くの人々に缶の価値を再認識させる貴重な機会を提供するに違いありません。