戦後80年、映画を通して考える戦争の真実とは？

戦後80年を迎え、映画で語る戦争の真実

2023年夏、オンライン映画館「ブリリアショートショートシアターオンライン（BSSTO）」は、第二次世界大戦から80年を振り返り、戦争の影響について深く考える特集『戦争が語るもう一つの真実：Another Truth』をスタートしました。8月6日より、過去から現在にかけての戦争の現実を描くショートフィルム4作品が次々と配信され、視聴者には新たな視点を提供します。3作品は、戦争による個人の歴史や心の傷がテーマになっており、視聴者に考えさせられる内容です。

特集作品のラインナップ

『沈黙の中で』（Unspoken）

- 監督: Damian Walshe-Howling（オーストラリア）
- 配信開始日: 8月6日（水）
- 作品時間: 18:00

1979年、シドニーで起こったクロアチア独立を巡る抗議運動の中、主人公マリーナはオーストラリア人の恋人との秘密の関係を家族に隠しながら生活しています。しかし、政局の不安定さは彼女の家庭にも影響を及ぼし、二人の関係は揺らぎ始めます。彼女が選んだ道は、果たして正解だったのか。

『戦場の音』（Blitzmusik）

- 監督: Martin Amiot（カナダ）
- 配信開始日: 8月13日（水）
- 作品時間: 8:50

本作は、敵対する勢力に属する二人の兵士、ガスとラースの緊迫した状況を描きます。彼らは学校に閉じ込められ、一枚の壁を挟んで対峙しています。弾薬が尽きた二人は、楽器を使って壮絶な戦いを繰り広げることに。この作品は戦争がもたらす心理的な葛藤を描き出します。

『アナとの約束』（ANNE）

- 監督: Domenico Croce & Stefano Malchiodi（イタリア）
- 配信開始日: 8月20日（水）
- 作品時間: 15:00

ジェームスという少年が第二次世界大戦中の兵士の記憶に苦しむ姿を描いたこの作品は、彼の両親が必死にその記憶の正体を探る様子を追います。少年が抱える不安と恐怖が視覚的に表現され、観る者に深い感動を与えます。

『あの日のままで』（As It Was）

- 監督: ANASTASIA SOLONEVYCH & DAMIAN KOCUR（ポーランド・ウクライナ）
- 配信開始日: 8月27日（水）
- 作品時間: 15:00

戦争が始まってから1年、ウクライナから避難してきたレラは、ベルリンで待ちながらも故郷キーウを思い出します。友人と過ごす中で、失われたものや変わらぬものを探し続けるレラの姿は、観る人に戦争の影響を深く考えさせるものです。

「ブリリアショートショートシアターオンライン」の魅力

BSSTOでは、国際的な短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア」が厳選した作品を毎週水曜日に配信しています。2008年から2017年まで、横浜みなとみらいに存在したショートフィルム専門映画館のブランドを引き継ぎ、2018年から再スタートを切ったBSSTOは、会員登録を行うことで、常時アクセス可能なショートフィルムの数々を無料で楽しむことができます。

この特集は、映画を通して戦争の「もう一つの真実」を知り、観客がそれぞれの立場で深く思索する機会を提供します。戦争をテーマにしたこれらの作品から、視聴者は人間の本質や道徳、そして共感の大切さを学ぶことができるでしょう。映画を通じて、我々の日常生活に新たな視点を持ち込むために、ぜひこの特集をお見逃しなく。