ザルツブルク州が魅せる文化と美食の饗宴
2025年の大阪・関西万博に向けた、オーストリア共和国ザルツブルク州の魅力を紹介する発表イベントが、5月26日に大阪のオーストリアパビリオン内カフェテリアで行われました。このイベントでは、ザルツブルク州副知事シュテファン・シュヌル氏が登壇し、「ザルツブルク:文化とアルプスの食の伝統がアイデンティティを形づくる場所」というテーマで、ザルツブルクの魅力を存分に披露しました。
シュヌル副知事は、「観光は単なる経済活動ではなく、文化の架け橋である」と述べ、ザルツブルクの美食や音楽、そして伝統が訪れる人々の心を動かす要素であることを強調しました。
新発見のモーツァルト楽曲を初披露
発表イベントのモデレーターを務めたのは、アストリッド・グルックマン=リヒト氏で、モーツァルテウム大学の学生たちによる音楽プログラムも行われました。特に注目を浴びたのは、昨年秋に発表されたモーツァルトの新たな楽曲「ガンツ・クライネ・ナハトムジーク」が、モーツァルト自身が愛用したとされるコスタ・ヴァイオリンで初演されたことです。この作品は、行進曲、アダージョ、メヌエットとトリオが含まれたもので、歴史的な瞬間となりました。
ザルツブルク音楽祭の歴史的意義
クリスティーナ・ハンマー氏、ザルツブルク音楽祭総裁も登壇し、「音楽には人々を結びつける力がある」と述べ、ザルツブルクの豊かな文化を大阪で発信できる意義を語りました。彼女は新発見の楽曲がオーストリアの代表的な音楽家モーツァルトによって演奏されることの重要性を称賛しました。
モーツァルト博物館の館長であるリヌス・クルンプナー氏も、楽曲の初披露がザルツブルクの豊かな音楽遺産を象徴する特別な出来事であると強調しました。彼は、250年を経た今でもモーツァルトが新たな驚きをもたらしていることに感動を覚えていると語りました。
若き音楽家たちへの影響
エリザベート・グートヤー氏、モーツァルテウム大学学長は、学生たちが古典楽器を使用して新しい音楽を創造する貴重な機会を与えられたことを嬉しく思っていると述べました。若手音楽家たちが国際的な舞台で演奏することは、彼らにとって大きな学びとなり、ザルツブルクの音楽文化を次世代へと引き継ぐ重要な経験となるでしょう。
アルプス料理が堪能できる特別な体験
イベントの後半には、ザルツブルクのアルプス料理が提供され、メディア関係者たちにその魅力が振る舞われました。シュテファン・シュヌル副知事は、今後も大阪・関西万博を通じて、ザルツブルクの文化と美食を日本をはじめとする世界中の来場者に届けていく意向を示しました。
このイベントは、ザルツブルクの文化が持つ深い魅力を再認識する素晴らしい機会となり、参加者たちにとっても忘れられない体験と呼べるものでした。音楽と美食が織りなすザルツブルクの魅力が、国境を超えて多くの人々に伝わることを期待しましょう。