八王子芸術祭2023
2025-11-21 21:26:12

八王子芸術祭2023が紡ぐ石と繊維の記憶展覧会

八王子芸術祭2023 — 石の記憶、布の記憶



八王子市で開催されている「八王子芸術祭2023」は、地域の歴史や自然を背景にしたアート作品が多彩な空間で展開される祭典です。特に注目されるのは、物づくりの根源をテーマにした「石の記憶」展示であり、アーティストの高須賀活良が古代からの繊維や布の使い方を探求した新作を披露しています。

展示の特色


この展示は、古代の繊維から生まれた作品と、現代の生活の中で使われてきた布を原材料とするものです。高須賀は、阿波の青石を用いて、土の顔料や膠を使って布を石のように加工することで、時の流れを感じさせるユニークな体験を提供しています。故郷八王子の織物文化を背景にしながら、布と石、祈りと循環の記憶を辿ります。

展示会は、11月8日から12月7日まで、東京都八王子市の廃工場跡地にある特設会場で行われます。水曜日は定休ですが、その他の日は、午前10時から午後5時まで観覧可能です。これを機に、八王子の自然や歴史に触れられる貴重な機会となるでしょう。

高須賀活良のアート哲学


高須賀活良は大学でテキスタイルを学び、2011年に修士課程を修了後、国内各地の伝統的な技法や素材に根ざしたアート制作を行っています。彼は、古代布への興味から、植物や土地が持つ記憶や祈り、時間の層に耳を傾け、繊維をメディウムとして形にしてきました。特に、楮や葛などの古代の素材を使い、採集から糸づくり、染色、織り、造形に至るまでを手がけています。

彼の作品は、ただのアートではなく、自然との対話、土地との結びつきを重視する循環的な思想に基づいています。また、地域社会との関わりも大切にし、「ハタオリマチのハタ印」や「レピヤンリボン」といった地域とのコラボプロジェクトにも参加しています。さらに、2021年からはFUJI TEXTILE WEEKの企画展ディレクターとしても活動を展開し、範囲を広げています。

八王子芸術祭の意義


「八王子芸術祭」は、地域の文化や歴史を色濃く反映させたアートイベントとして、2023年に初めて開催されました。この芸術祭は、美術や音楽、演劇に加えて、ワークショップ、トーク、パフォーマンスなど、多様なプログラムを提供し、訪れる人々が「旅人」としてこの土地の魅力を再発見できる場を提供しています。

2025年にも再度行われる予定の同祭は、地域に根ざしたアートの輪を広げることを目的としており、参加者には土地との新たな関係性を築く手助けをします。高須賀活良が提案する展示やそれに関連するプログラムは、その試みの一環とも言えるでしょう。

まとめ


八王子芸術祭2023は、石と布、祈りと循環の記憶をテーマにした特別な展覧会を通じて、地域の歴史や自然に触れるとともに、アートと人々との新たなつながりを創出しています。この機会にぜひ訪れて、八王子の魅力を肌で感じてみてはいかがでしょうか。


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