日本舞踊の可能性 vol.7 公演が迫る
日本の伝統芸能である日本舞踊に新たな光を当てる公演が、2025年6月に開催されます。芸術監督を務めるのは、日本舞踊界でも著名な藤間蘭黄です。今回の公演では、俳句とピアノ、そしてバレエの要素が融合した二部構成のプログラムを用意しました。
第一部:『鄙のまなざし〜一茶の四季〜』の魅力
まずは第一部、
『鄙のまなざし〜一茶の四季〜』です。この作品は、俳句の名手・小林一茶の詩を日本舞踊で表現します。一般的に日本舞踊の歌詞は難解とされるため、観客に親しみやすい言葉で構成し、さらに想像をかきたてるように工夫されているのが特徴です。藤間蘭黄が作詞を手掛け、初めて作曲にも挑戦しました。演出と振付も彼が担当し、自身の創造力を存分に存分に発揮しています。
出演者には、藤間聖衣曄、藤間鶴熹、藤間蘭翔が名を連ねています。彼らは、四季おりおりの自然の美しさを舞で表現し、観客を魅了することでしょう。
第二部:『展覧会の絵』の革新
第二部は、ムソルグスキーの名曲を基にした
『展覧会の絵』です。この作品では、ピアニストの木曽真奈美が演奏を担当し、日本舞踊家とバレエダンサーが共演します。ムソルグスキーが自身の友人である画家ガルトマンへのレクイエムとして捧げたこの曲を、舞踊を通じて再解釈します。
この作品は2017年にウクライナでの世界初演以来、様々な舞台で再演されており、今回の公演でも新たな改訂が加えられます。新国立バレエ団の元プリンシパル、山本隆之が振付に参加することで、さらなる進化を遂げること間違いなしです。演出には藤間蘭黄が携わり、彼の独自の視点が加わります。
公演詳細
公演は、2025年の6月6日(金)19時より、台東区立浅草公会堂で行われます。チケットは3月3日から、(株)代地、カンフェティ、イープラスにて販売開始されます。席種はS席、A席、B席が用意されており、特典付きのパトロネージュシートも販売されるため、ファンの方にとっては見逃せないイベントとなるでしょう。
藤間蘭黄の業績
藤間蘭黄は、重要無形文化財「日本舞踊」総合指定保持者として知られ、長きにわたり日本の伝統を受け継いできました。初舞台を6歳で迎え、彼の指導を受けた者たちも数多く、国内外で活発に公演を行っています。また、近年では琉球史をテーマにした作品の初演など、新しい取り組みにも意欲的です。
このように、彼の手掛ける公演は常に進化し続け、観客に新しい感動をもたらしています。日本舞踊の新たな領域を開く藤間蘭黄と彼の仲間たちの舞台を是非ご覧ください。