童心を温める『ともだちは102さい』
新興出版社啓林館から発売された絵本『ともだちは102さい』は、多世代の交流をテーマにした作品です。さまざまな理由で高齢者とのコミュニケーションが少なくなっている現代、幼い心に深く響くこの絵本がもたらすものを探ってみましょう。
あらすじ
物語は、一人暮らしをする102歳のおばあちゃんとの心温まる出会いから始まります。主人公の少年は、隣に住むおばあちゃんを訪れ、彼女の昔の話を聞いたり、一緒にテレビを見たりします。「ようきたね」と笑顔で迎え入れてくれるその温かな関係は、ただの近隣住民を超えた深い絆を示しています。
触れ合いの大切さ
編集者の言葉にもあるように、現在、日本にはたくさんの高齢者がいますが、子どもたちと交流する機会は限られています。この絵本は、そんな貴重な交流を促進し、お年寄りから学ぶことの素晴らしさを教えてくれます。子どもが高齢者と触れ合うことで、自然と生まれる尊敬や思いやりの心が育まれるのです。
作家と画家について
この絵本は、著者の松田もとこさんと画家の菅野由貴子さんが手がけています。松田さんは、広島県出身で、数多くの受賞歴を持つ実力派作家です。代表作には『おじいちゃんは106さい』や『おばあちゃんがいるといいのにな』があり、世代を超えて愛される物語が揃っています。
一方の菅野さんも神奈川県出身で、数多くの作品の挿絵を手がけており、絵の力で物語を一層引き立てています。二人のコラボレーションが生み出す魅力あふれる絵本は、小さな読者だけでなく大人にも深い感動をもたらします。
商品情報
『ともだちは102さい』は、えほんのもりシリーズの一環として、幼児から小学校低学年を対象にしています。A4サイズの大きな絵本は、1650円(税込)という手頃な価格で手に入ります。ISBNは978-4-580-82656-4です。これは、親子で一緒に楽しめる作品であり、教育的な要素も含まれているため、家庭や教育現場でも重宝されることでしょう。
まとめ
『ともだちは102さい』は、ただの絵本ではなく、世代を超えたつながりの重要性を教えてくれる作品です。子どもたちが高齢者と触れ合うことで、心の成長を促し、共感の心を育む。これは、今の時代だからこそ必要なメッセージではないでしょうか。この本を通じて、多くの子どもや親が、お年寄りと触れ合うきっかけを得られることを願っています。是非、全国の書店で手に取ってみてください。