自励振動ヒートパイプの全貌と期待される応用
熱工学の分野に新たな風を吹かせる「自励振動ヒートパイプ」をテーマにした書籍『自励振動ヒートパイプ』が、2025年12月1日にパレードから発売されます。本書では、自励振動ヒートパイプの基本理論からその応用に至るまでを体系的に解説しており、専門家のみならず一般の方々にも楽しめる内容となっています。
自励振動ヒートパイプとは?
ヒートパイプは、効率的な熱輸送を実現するためのデバイスとして知られていますが、従来のヒートパイプでは安定した動作が難しいとされていました。そこで新たに登場したのが、自励振動による熱輸送を可能とするヒートパイプです。この技術のキーワードともなる「自励振動」とは、管内で発生する振動流のことを指し、圧力と流れの相互作用に基づいています。
本書では、この自励振動の科学的解明の過程を詳しく紹介。まずは、理論構築の段階から実証実験の成果に至るまでの流れを追い、その結果、得られた高い熱輸送性能の数値もしっかりと提示されています。著者たちは、この現象がいかにして新たな技術革新をもたらすのかを示し、研究の最前線を交易する重要な資料となっています。
研究者たちの情熱
本書の著者である宮崎芳郎、小川博之、岩田直子の三氏は、熱工学の世界で著名な研究者です。宮崎氏は九州大学を卒業後、東芝に入社し、1996年から福井工業大学の教授を務めており、多くの技術開発に携わってきました。小川氏は名古屋大学卒業後、宇宙航空研究開発機構の教授としても広く活躍している科学者です。岩田氏は名古屋大学出身で、近年はベルギーのCALYOSで研究を続けています。彼らの専門知識と経験が、本書の内容を一層深いものにしています。
応用の可能性
自励振動ヒートパイプは、単なる熱輸送デバイスではありません。本書では、温度制御機能を持つヒートパイプや、極薄型ヒートパイプの開発など、多岐にわたる応用展開にも言及しています。これらは製造業や宇宙開発、さらには新材料の開発など、さまざまな分野に革命をもたらす可能性があります。熱工学における新たなイノベーションを求めている研究者や技術者にとって、必携の一冊となるでしょう。
書籍の詳細
- - タイトル: 自励振動ヒートパイプ
- - 著者: 宮崎芳郎、小川博之、岩田直子
- - 出版社: パレード
- - 発売日: 2025年12月1日
- - ISBN: 978-4-86522-469-6
- - 仕様: A5型、176ページ
- - 価格: 3,300円(3,000円+税10%)
- - Paradebooks
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この書籍を通じて、自励振動ヒートパイプの驚くべき世界に触れてみてください。未来の技術革新がここから始まるかもしれません。