and factoryとAlibaba Cloudが進めるマンガ業界のAI革新

and factoryとAlibaba Cloudが共同でマンガ業界に革新をもたらす

2025年6月25日、東京を拠点に活動する電子マンガサービスの大手企業、and factory株式会社（代表取締役社長：青木倫治）が、アリババグループのクラウドサービス部門であるAlibaba Cloudとの業務提携を発表しました。今回の提携は、マンガ業界におけるデジタル化とAI技術の普及を目指し、創造的なプロセスを効率化することにコンセプトを置いています。

目指すはマンガのスマート化

この提携により、and factoryはAlibaba Cloudの「マンガ・パートナー」となり、長年の経験を活かして電子マンガ制作の新たなソリューションを共同開発します。具体的には、背景イラストを自動生成する機能や、インテリジェントなストーリーボード作成、自動着色、自動アニメ化、自動翻訳など、様々な作業をAIが支援します。これにより、クリエイターや出版社の業務効率を向上させることが期待されています。

マンガ x AI イノベーションラボの設立

さらに、両社は新たに「マンガ x AI イノベーションラボ」を設立し、マンガとAIの融合による新たな価値の創造を目指します。このラボでは、業界の最新情報や技術革新に関するデータを共有し、ベストプラクティスを探求することにフォーカスします。

クラウドファースト戦略の強化

and factoryは、国内市場においてAlibaba Cloudを主要なクラウドプロバイダーとして採用することを決定しました。これにより、既存のインフラをスムーズに移行し、安全で効率的なクラウドリソースを元に、電子マンガサービスのさらなる成長を支援する体制が整います。

経営陣の意気込み

and factoryの青木社長は、「この提携によって、マンガの芸術性を尊重しながら次世代のAIツールを導入することで、クリエイターや出版社の助けとなれることを嬉しく思います」とコメントし、文化の普及を目指す意義を強調しました。

また、Alibaba Cloudの国際事業部門の担当者である袁浩鈞（Sean Yuan）氏も「強固なクラウド基盤と先進的なAI技術により、マンガの普及を新たな次元へ引き上げる」との期待を寄せています。

デジタルトランスフォーメーションの先駆け

この提携は、エンターテイメント分野におけるデジタルトランスフォーメーションを不可欠な要素と位置づけています。日本の豊かなマンガ文化の進化と、中国の先進的なAI技術との融合により、業界全体に新たな価値をもたらすことが見込まれます。

企業の理念と将来展望

and factoryは、「日常に『＆』を届ける」というミッションのもと、エンターテイメントに限らず様々な分野で成長を目指しています。2018年の上場以来、急成長を遂げており、2024年8月期には過去最高売上となる50億円を予定しています。今後もマンガやエンターテイメント、さらに新たな領域へと進出し、価値あるサービスの提供を続けるでしょう。

一方、Alibaba Cloudは2009年に設立され、グローバルに展開するクラウドサービスプロバイダーとして評価を受けており、特にAI技術とデータ管理の分野での専門性が際立っています。この共同プロジェクトにより、マンガ業界は新たなチャレンジと成長の機会を享受することが期待されます。

マーケットのニーズに迅速に応えるAIソリューションの実現が、今後どのような変革をもたらすか目が離せません。