J-POPの旋風、世界を通じて響く
2020年代、世界の音楽シーンには驚くべき変化が生まれています。ロサンゼルスのビーチサイド、パリのカフェ、台北の夜市、そしてソウルの街角。どこでも、日本語の歌が日常的に流れてきます。
YOASOBIの『アイドル』が米ビルボードを飾り、Adoの『新時代』が世界中の映画館で響き渡り、藤井風の『死ぬのがいいわ』はTikTokからの波及効果で爆発的に広まっています。かつて「言葉の壁」とされていたものが、今や意味を成さなくなっているのです。
歌声に秘められた魅力とは
「歌」はその声に「ことば」をのせ、私たちにメッセージを届けます。胸に響き、つい口ずさみたくなる歌にはどのような秘密があるのでしょうか? そして、なぜ日本語のままでJ-POPが世界に響くのかが気になるところです。
この問いに答えるのが、音楽評論家であり声の専門家でもある久道りょう氏が執筆した新書『なぜ、J-POPは世界の心をつかむのか』です。本書では、現代の人気アーティストを中心に、彼らの歌声、言葉の使い方、楽曲に込められた思いを徹底的に解剖しています。
アーティストたちの向き合い方
著書では、藤井風、Ado、YOASOBIなど現在世界に進出しているアーティストに加え、Mrs GREEN APPLE、official髭男dism、B’z、氷川きよし、郷ひろみなど、時代や世代を超えた32人の日本を代表するJ-POPアーティストに焦点を当てます。
彼らの作品を通じ、言葉の意味を理解できない聴衆にどのように「届く」のか、その理由を探ります。歌に込められた感情、独特の表現技法、そして旋律が引き起こす共感、これらすべてがJ-POPの魅力を形成しています。
著者、久道りょうのプロフィール
著者の久道りょう氏は音楽評論家であり、声鑑定家でもあります。大阪音楽大学声楽学部を卒業後、クラシック音楽、ポップス、歌謡曲やシャンソン、映画音楽など多様なジャンルで演奏してきました。彼は、大学在学中からの豊富な指導経験に裏打ちされた音楽的知識を持ち、さまざまな視点からJ-POPを分析しています。
音楽・ペンクラブ・ジャパンのメンバーである久道氏は、公式HPでのエッセイや連載のほか、歌声の独自のアプローチからの分析が話題になっています。また、声を通じて性格や行動傾向を読み解く「声鑑定」を確立するなど、多岐にわたる活動を展開しています。
書籍の詳細
本書『なぜ、J-POPは世界の心をつかむのか』は、2025年12月3日に発売されます。定価は1,408円(税込)で、ISBNは978-4-413-04738-8です。
この書籍は、J-POPファンのみならず、音楽に興味を持つ方々にも深く響く一冊です。今、世界が注目する日本の音楽文化について新たな視点から理解したい方におすすめです。J-POPの魅力を知り、楽しむための手助けとなるでしょう。