没後125周年を迎える早矢仕有的の全貌
日本の近代化に多大な貢献を果たした早矢仕有的氏の業績が、特別な資料展を通じて紹介されることになりました。この展覧会は、東京都千代田区にある丸善・丸の内本店のギャラリーで、2026年1月2日から13日まで開催されます。
早矢仕氏は1837年に美濃国笹賀村で生まれ、医師としてのキャリアをスタートさせました。彼は江戸時代においても非凡な才を発揮し、後に「丸善」を創業する実業家となります。当展は、彼の生涯やその業績を深く探求する初めての機会で、これまで知られていなかった彼の姿が明らかにされることを期待されています。
早矢仕有的の生涯と功績
早矢仕有的は、福澤諭吉に出会い、その哲学に基づいて商社を設立しました。1867年に「丸屋商社」を起業し、これは後の「丸善」の前身となります。彼は医師としての仕事を続けつつ、貿易や教育、商取引など多岐にわたる事業に携わりました。その活動は近代日本の商業基盤を形成する上で重要な役割を果たしました。
しかし、成功と同時に彼は銀行の破綻など数々の困難にも直面しました。それにもかかわらず、彼は人生の最後の瞬間まで挑戦心を持ち続け、様々な事業に挑戦し続けたのです。
資料展の見どころ
資料展では、早矢仕氏に関する貴重な資料や関連文献が展示され、具体的な業績を視覚的に認識することができます。特に注目されるのは、日本初の会社設立趣意書『丸屋商社之記』や、彼が命名した「横浜商法夜学校」に関する展示です。また、福澤諭吉との関わりを示す書簡も貴重な資料として紹介される予定です。
講演とギャラリートーク
会期中には、著名な研究者を招いての講演会も行われます。早矢仕氏の業績を多角的に分析する機会として、1月10日には都倉武之教授による講演、1月11日には小林昌樹氏による講演が予定されています。また、自由対談も行われる予定で、多くの知識を得るチャンスです。
特に注目すべきは、普段は聞けない貴重な話が飛び出すギャラリートークです。元丸善社員の原田幸四郎さんが、早矢仕氏の業績やその時代の商業状況についてお話しする予定です。
予約について
講演会やギャラリートークは要予約制で、12月1日から予約が開始されます。興味がある方は特設サイトから情報を確認し、予約を行うことをお勧めします。
この特別な資料展は、近代日本における早矢仕有的の役割を理解する絶好の機会とも言えるでしょう。彼の業績を知り、またその影響を感じることができる貴重な場となることを期待しています。ぜひ、多くの方々に足を運んでいただきたいと思います。