新たな恋愛小説レーベル「セツナイ青」始動
この夏、主婦と生活社から「セツナイ青」シリーズがスタートします。このシリーズは、中高生向けのブルーライト文芸レーベルとして、10代の若者が抱える切ない思いをテーマにした作品を展開します。「エモい」よりも、更に深い「切なさ」を味わえる作品が待望されています。
レーベルの始まりを告げる第一弾として、丸井とまと氏の『インスタントな恋だった』が8月1日に刊行されました。本作は、ただの恋愛の甘さだけではなく、現代の若者が直面する悩みや心の葛藤を色濃く反映した作品です。全256ページにわたり、心に響くストーリーが展開されていて、著者の卓越した感性が光っています。
「青春ゲシュタルト崩壊」の著者、丸井とまと氏
丸井氏は、2025年6月に公開予定の映画『青春ゲシュタルト崩壊』の著者でもあり、青春小説に定評があります。『インスタントな恋だった』は、彼女の新たな挑戦として、全6話からなる連作恋愛短編小説です。彼女の作品には、若者たちの切ない恋の実情がリアルに描かれています。
SNS時代の恋
本作のストーリーは「#インスタント恋愛」というSNSを舞台に展開します。このタグを利用して、女子高生たちが自ら依頼する「恋のごっこ遊び」の様子が描かれています。葵という高校生の主人公は、初めて「インスタント恋愛」を利用し、憧れの黒髪青年・白斗と出会います。白斗の優しい語り口に触れることで、葵は自らの恋の秘密を打ち明けることに。各話ごとに異なる女子高生たちの恋の事情が描かれており、読者は彼女たちの悩みや切なさに共感を覚えることでしょう。
続々と発売予定の新作
「セツナイ青」シリーズは、この夏の始まりを皮切りに、今後も新作が続々刊行されます。シリーズ第2作は、此見えこさんが手掛ける超短編恋愛小説『それでも必死に、恋をしていた』で9月に発売される予定。更に、第3作は水月つゆさんによる長編純愛小説『鮮やかに、色を残して』が11月を予定しています。どちらも、10代の心情を丁寧に描いた作品で、期待が高まります。
おしゃれな装丁と挿絵
また、本作のカバーイラストは人気イラストレーターの萩森じあさんが手掛け、10代の女性を意識したおしゃれなデザインが魅力。中の挿絵も、あおいあめさんが手掛け、視覚的にも楽しませてくれる工夫が施されています。恋愛小説におけるビジュアルも重要な要素となっており、書店で手に取る楽しさを提供しています。
シンプルでありながら、深いテーマを扱った恋愛小説は、多くの読者の共感を得ることでしょう。今後の「セツナイ青」シリーズから目が離せません。
[書誌情報]
- - 書名: インスタントな恋だった
- - 著者: 丸井とまと
- - 発行: 主婦と生活社
- - 価格: 1540円
- - ISBN: 978-4-391-16510-4
本書は公式オンライン書店や書店で購入可能です。シリーズの最新情報や更新は公式SNSを是非フォローしてチェックしてください。