岡山からのメッセージ:新しい絵本の発表
株式会社リプロから、2025年8月7日(木)に新しい絵本『8000キロを旅した杭2 クリッターちゃん』(英題:Little Critter’s 5000 miles Adventure 2)が発行されることが発表されました。この作品は、2014年に出版された『8000キロを渡った杭 オーカスくん』に続くシリーズの第2弾です。
本書はただの絵本ではありません。再生プラスチックを用いて「杭」の製造を手掛けるリプロ社が、戦争や紛争が絶えない現代において「境界杭」の意義を探ることで、平和について再考することを目指して製作されました。前作からのテーマを引き継ぎつつ、新たな視点から人々にメッセージを届ける作品に仕上がっています。
主人公は「杭」!
この物語の主人公は、土地の境界を示す「境界杭」としての日常を送る女の子、クリッターちゃんです。彼女は自分の役割を果たしながらも、広い世界を自由に旅したいと夢見ています。しかし、ある日、大雨によるガケ崩れで水路に流され、太平洋へと漂流してしまいます。果たして、無事に自分の居場所を見つけられるのでしょうか?
物語は、世界中の杭たちがクリッターちゃんのために協力し合う様子を描いています。中には、戦争で強制的に排除されそうになっている杭もいることから、危険な状況にいる子たちが助け合う姿が描かれています。この冒険を通じて、クリッターちゃんは自分自身の存在意義や、平和な世界の大切さについて考えることになります。
社会的な意義と美しいイラスト
前作『~オーカスくん』は「日本図書館協会選定図書」として認定され、多くの読者に愛されてきました。今作でも著名な測量者協会会長が帯コメントを寄せるなど、各方面から注目されています。また、人気アニメーション映画の美術を手掛けた鮫島潔氏がイラストを担当し、そのユーモラスで親しみやすい絵柄が目を引きます。これにより、子どもの心にも響きやすい内容に仕上がっています。
実際の物語の背景
本書は、実際にあった話を基にした物語です。2014年10月の台風によって流出した杭が、二年後にアメリカのオレゴン州で発見され、両国の交流を生み出した事実をモチーフとしています。このように、身近に存在する杭が国境を越えて人々をつなぐヒューマンストーリーを描くことで、読者に強いメッセージを届けることを意図しています。
この絵本がどのように平和の大切さを発信していくのか、発売が楽しみです。新装版として前作も登場するとのことで、両方揃えたくなる魅力があります。
絵本の詳細
- - タイトル:8000キロを旅した杭2クリッターちゃん(英題:Little Critter’s 5000 miles Adventure 2)
- - 発売日:2025年8月7日(木)
- - 原作:岡田ケンゴ
- - 絵と文:石井晃二、鮫島潔
- - 販売価格:定価3,080円(本体2,800円+税10%)
- - 販売エリア:岡山・広島県内主要書店、Amazon、リプロオンラインストア
この絵本が全国の心温まる物語として、多くの人に親しまれることを願っています。