透明ホログラム技術
2026-05-19 14:48:16

世界初、透明ホログラムで実現したフルカラー3D像の新技術

世界初!透明ホログラムで実現するフルカラー3D像



NHK放送技術研究所(技研)と東京科学大学が協力し、透明なガラス基板を通じてフルカラーの3次元像を表示する新しいホログラム技術を開発しました。この革新的な技術の最大の特長は、「高い透明性」と「鮮明なフルカラー3D」の両立です。

開発の背景


技研は特別なメガネなしで高精細な3次元ディスプレイを実現するため、光の性質を重視した「ホログラフィー」による技術に取り組んできました。これまでのホログラムでは、光の散乱やフルカラー表現の複雑さが課題でした。特に透明な基板に深い段差や鋭い凹凸を作ることが光を散乱させる要因となり、結果として背景が白く濁って見えるという問題がありました。

また、フルカラー表示には通常、複数の基板を重ねたりする複雑な設計が要求されており、透過性が低下することが一般的でした。

表面レリーフ型ホログラムの革新


今回、技研による新たなアプローチでこれらの課題を一掃しました。具体的には、以下の3つの革新が実現されました。

1. 浅く滑らかな凹凸
従来の設計では光の位相を用いていましたが、新技術では振幅も活用することで凹凸を約0.5μmに削減。これによって光の散乱が大幅に抑えられ、高透明性が達成されました。

2. 単一ホログラムによるフルカラー化
赤・緑・青の各光を異なる方向から照射し、一枚のホログラムでフルカラー3D像を生成。これにより、従来のように複数のホログラムを重ねる必要がなくなり、シンプルでかつ高透過な構造を実現しました。

3. 高画質化の実現
新設計手法は計算負荷を抑えつつ、光の振幅分布を活用することで画像の品質を向上させました。

試作されたホログラムの特性


この新しいホログラムは、約600億ピクセルという超高精細な画素構造を持ち、ピクセルの間隔はたった0.5μm。これにより、凹凸の不連続性を抑えつつ、より精密に光の情報を再現することが可能です。また、観察者が視点を変えても像が滑らかに変化する自然な立体感が実現しています。

今後の展望


技研と東京科学大学は、今後も高精細なホログラム技術の研究に注力していきます。将来的にはこの透明なホログラム技術を用いて、店舗のショーウィンドウで商品の立体解説を行ったり、博物館での展示物の案内として利用されることが期待されています。このような新しいホログラムシステムが普及することで、未来の映像体験が一層拡がることでしょう。

展示・発表予定


技術に関する情報は、5月28日から31日まで行われる「技研公開2026」で展示されます。また、国際会議「SIGGRAPH 2026」での論文発表も予定されています。この機会に最新技術に触れてみてはいかがでしょうか。


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