ヨンデミーが講談社との協業を発表
子どもが読書に夢中になることを支援するオンラインサービス「ヨンデミー」を提供する株式会社Yondemy(以下、Yondemy)が、講談社の児童文庫である「青い鳥文庫」と共同で新たなプロジェクトを始動することが発表されました。これは、子どもたちの意見を反映しながら本を作る新方式の試みであり、多くの期待が集まっています。
協業の背景
Yondemyは、「すべての子どもたちに豊かな読書体験を提供する」というミッションのもと、AI技術を駆使して個々の子どもに最適な本を推薦するオンライン習い事を運営しています。特に、読書教育に特化した内容で、子どもたちの読解力や思考力を育むことを目指しています。
一方の「青い鳥文庫」は、これまでに数多くの物語を通じて子どもたちに夢や楽しみを提供してきた人気の出版社です。通常、児童書の制作には、親の視点が強く反映されがちですが、Yondemyの膨大な読書感想データを基にした共同プロジェクトにより、より多くの子どもたちの声が反映されることが期待されています。
子どもたちの意見を大切にした新たな出版モデル
今回の協業では、Yondemyが蓄積した100万件を超える児童の読書感想データを活用し、既存の枠にとらわれない本づくりのモデルを確立することを目指します。これにより、子どもたちが本をどのように受け止め、どのような物語が彼らの心に響くのかを直接反映した出版物を世に送り出すことが可能になります。より子どもたちに近い位置で企画から編集、プロモーションまでのプロセスを全面的にサポートすることで、読みたい本を届けるという理念が実現されることでしょう。
空前の読書データによる実績
Yondemyはこれまで、学校や塾、学童施設などさまざまな教育の現場で読書習慣の向上を図る活動に取り組んできました。実際には、豊橋市立津田小学校においての実証実験で、導入1か月で学校図書館の貸し出し冊数が2.4倍に増加したことがあり、これがその一例です。また、学習塾では、導入後に読書量の向上が確認されており、子どもたちの読解力向上につながっているという結果が出ています。
書店との連携も行われており、未来屋書店では特別な図書フェアを開催するなど、読書に親しむ機会を多角的に提供しています。こうした取り組みを通じて、子どもたちにとってより有意義な読書体験を促進しています。
今後の展望
今後、Yondemyと青い鳥文庫の協業を経て、読者である子どもたちが自らの感想をもとに本を作るという新しい出版モデルが進むことでしょう。これは、子どもが読むことの楽しさをより引き出すための重要なステップとなるはずです。子どもたちの「読みたい!」という気持ちを第一に考えた本づくりを進めることで、教育現場における読書習慣の定着もさらに進められることでしょう。
両社のコメント
株式会社講談社「青い鳥文庫」編集部は、協業によって多くの子どもにとって価値のある本を届けることができるよう期待を寄せています。青い鳥文庫の45周年を迎え、より深く子どもたちの声に耳を傾けながら、彼らの心に残る価値のある物語を創り出すプロセスに力を入れていく方針です。
またYondemyの笹沼颯太代表取締役は、この協業を通じて子どもたちの生の声を取り入れた本づくりを進めることの重要性を強調しています。読書体験や感想データが次世代の「読みたい本」に繋がることを期待し、協力を進めていく意気込みを伝えています。
会社概要
Yondemyは、子どもたちが読書習慣を楽しく身につけることを目指している企業です。オンライン習い事「ヨンデミー」の運営を通じて、本を読む喜びを子どもたちに伝え、一人ひとりに合った読書体験を提案しています。今後もこの画期的な協業を足がかりに、児童書業界の未来を形作っていくことでしょう。