2025年3月から4月にかけて行われた、クリエイターそうまの1stワンマンライブツアー『Flash Back』が全公演を終えた。このライブは、彼のデビューアルバムに基づき、全3都市9公演にわたって行われたもので、歌やシチュエーションボイスを駆使し、多様な表現でファンを魅了してきた。特に4月3日に東京・Zepp Hanedaで行われた公演では、約2時間半の間、まさに濃密で感動的な時間が展開された。
ステージが始まると、DJの音楽とともに「ブチ上がるぜ!」という掛け声が会場に響いた。そうまが登場し、アルバムのリードトラック「Flash Back」を息をのむような圧巻のパフォーマンスで披露した。その姿は、彼自身の人生の喜びや苦悩を赤裸々に表現し、感情を率直に伝える力強さがあった。“支えてくれたおまえらのために俺が居場所になる”と語り、観客に対する誓いが胸に響いた。
続けて演奏された「Leben」は、ドイツ語で“人生”を意味するこの曲で、彼の透き通るような歌声が会場を包み込むとともに、リスナーの心に直接訴えかける感動が広がった。その瞬間、観客は彼のイメージカラーである黄色のペンライトを振り上げ、共にそのメッセージを受け止めた。
「Take2」では、軽快なリズムに合わせて観客からのクラップやコールがモチベーションを上げ、楽しいムードが演出され、こうしたやり取りはそうまならではのスタイルであると感じた。その後のMCでは、「おまえの彼氏そうまです!」と明るく語りかけ、場を和ませた。
また、「フライデーナイト」や「FUCKIN FRUSTRATION」などの楽曲では、パワフルなボーカルとダイナミックな表現で観客を圧倒し、コール&レスポンスによって一体感を生む様子が印象的であった。
公演の中盤には、アルバム『Flash Back』に収録されている楽曲が次々と演奏され、特に「偽善」や「レイニー・ダンス」など自己探求の姿勢が表れた曲では、聴く者を引き込む深いメッセージが凝縮されていた。
終盤には、彼の師匠である“もじゃニキ”こと大柴広己がゲスト出演し、共演する姿は二人の強い絆を感じさせた。アコースティックギターのサウンドにのせて「Tell me lies」や「ツナイデユク」を披露し、彼らが築いてきた信頼関係を見せつけた。
ラストスパートでは、「僕だけのシリウス」「さよならバイバイ」といった楽曲で感謝の気持ちを込め、観客と共に特別な時間を共有した。そして、アンコールでは再び「Leben」を演奏し、ドラマティックなフィナーレを迎えた。
このライブツアー『Flash Back』は、そうまの音楽キャリアにおける重要なターニングポイントとなったことは間違いない。彼のパフォーマンスを見た観客は、これからの彼の活動に対して大きな期待を胸に抱いていることだろう。今後のさらなる活躍に目が離せない。
(文・取材:杉江優花 写真:タカギユウスケ)