2024年、日本の定額制動画配信(SVOD)市場が前年の水準を上回り、推計5,262億円に達すると予測されています。これは前年比で4.1%の増加ですが、これまで高い成長率が続いていた中で、成長鈍化が懸念されています。このレポートは、GEM Partners株式会社が発表したもので、2025年から2029年までの市場予測や各サービスのシェアに関する詳細が含まれています。
コロナ禍の影響で、ホームエンタテインメント需要が高まり、2020年には市場規模が3,222億円に達しました。以降、毎年二桁成長を続けてきましたが、2024年にはその成長が収束しつつあることがわかります。これは、消費者の支出の変動や、競争が激化しているためと考えられます。
定額制動画配信サービスの中で最もシェアを占めるのは引き続き「Netflix」で、21.5%のシェアを獲得しており、6年連続で首位を維持しています。しかし、前年比では0.4ポイントの減少となり、3年連続してシェアを失う展開が続いています。これに対し、U-NEXTはシェアを17.9%に伸ばし、前年比で2.7ポイントの増加を記録しました。U-NEXTのシェア拡大は、これまでのサービス統合による効果が大きいとされています。
さらに、調査対象の13サービスの中でシェアが拡大したのはU-NEXTのほかに、FOD(FODプレミアム)、DMM TV、ABEMAプレミアム、Amazonプライム・ビデオの5サービスとなっています。このように、観客の選択肢が増え、競争が激しくなる中で、視聴者のニーズが多様化していることが伺えます。
GEM Partnersのレポートでは、SVODサービスの他にもレンタル型動画配信(TVOD)や動画販売(EST)の市場規模やシェアの推移についても詳しく言及されています。2024年の全体の動画配信市場は、SVOD、TVOD、およびESTの合計として推計されており、今後5年間の成長予測も含まれています。
今回のレポートは、2024年の動画配信市場における現状と未来を捉えた重要なデータを提供しています。また、今後の動向を予測するにあたるシナリオとして、楽観、悲観、ベースの3つのシナリオを提示し、詳細な推計ロジックについても9詳しく説明しています。動画配信市場は常に変化しており、視聴者のトレンドを敏感に捉える必要があります。
企業の詳細については、GEM Partnersの公式サイトを訪問することで、マーケティング施策やデータプラットフォームサービスに関する情報を得ることができます。代金は、日本語版(PDF、データ集)が33万円(税込)、英語版は3月7日に発行予定で、価格は55万円(税込)です。もし問い合わせがある場合は、担当者が連絡を受け付けています。今後の日本の動画配信市場の動向に注目が集まります。