VTuberのリアルタイムMRライブ体験が実現！stuとANYCOLORが共同開発

VTuberによるリアルタイムMRライブ体験が実現

2025年1月8日に開催された「ANYCOLOR/にじさんじ新技術実証実験イベント ver.2025.01」では、VTuberに特化した新しいMRライブ体験が披露されました。株式会社stuとANYCOLOR株式会社が共同で開発したこのライブシステムは、参加者にVTuberがまるで目の前に存在しているかのような感覚を提供します。

MRライブの特徴

従来のVTuberコンテンツは、会場に設置されたLEDモニターを通じて観客が視聴するスタイルが主流でした。しかし、今回のMRライブでは、Meta Quest3とXperiaを通じて自身の視点でリアルタイムに体験できるのが大きな特徴です。このシステムにより、VTuber、観客、司会者がリアルタイムで交流できる新しいエンターテイメントが実現しました。さらに、音声は会場のスピーカーから出力されるため、臨場感もより高まります。

システムの技術的詳細

データ伝送技術

MRライブを実現するためのデータ伝送技術は、多くの視覚情報を低遅延で届けることが重要です。そのため、ANYCOLORと共に開発した、VTuberライブ専用のデータ圧縮技術を利用し、映像の遅延を最小限に抑えました。この技術により、観客はリアルタイムで演出を享受することが可能になっています。

映像合成技術

MRライブでは実写とCGを融合させるための高精度な映像合成が欠かせません。新たに開発された合成手法では、ライブイベントに必要なキャラクターと会場の整合性を保持し、リアルタイム照明を反映させることに成功しました。これにより、VTuberと観客とのインタラクションがスムーズになりました。

ネットワークインフラ

大量のデータを安定して扱うため、会場のネットワークインフラも再設計されました。一般的な無線環境では大量のデバイスのデータ送受信が難しいため、MRライブに最適なネットワーク機材を導入し、データの流れを最適化しました。

イベントの様子と今後の展望

イベントでは、にじさんじのタレント「加賀美ハヤト」とMCの「百花繚乱」が登場し、観客との交流を交えたトークや音楽ライブが行われました。新しいMRシステムは、VTuberコンテンツだけでなく、さまざまなエンターテイメント分野への応用が期待されています。今後も国内のキャラクターコンテンツ全体の成長を支えるアプローチが続けられるでしょう。

新しいエンターテイメント体験を届けるこの技術が、私たちの未来の楽しみ方をどう変えていくのか、注目が集まります。