次世代登山者支援の新たな取り組み「登山ユース応援プロジェクト」始動

次世代登山者支援の新たな取り組み

株式会社山と溪谷社は、次世代の登山者を支援し、登山文化の継承を目指す新しいプロジェクト「登山ユース応援プロジェクト」を始めました。このプロジェクトは、2030年に迎える創業100周年を見据えたもので、登山活動を通じて若い世代に自然の素晴らしさを伝えることを目的としています。

プロジェクトの背景

山と溪谷社は、創業95周年を機に「自然のすばらしさを、100年後へつなげてゆく」というビジョンを掲げ、その実現に向けた活動を開始しました。まずは、全国の大学山岳部やワンダーフォーゲル部、登山サークルなど61校を対象に、彼らの活動内容や抱える課題についてのアンケートを実施しました。

さらに、登山雑誌『山と溪谷』を33校に送付し、山岳文化や知識の共有の第一歩を踏み出しました。この刊行物は、登山活動に関心を持つ学生たちにとって重要な情報源となり、彼らの活動をサポートしています。

多様化する登山活動

近年、大学生の登山活動は多様化が進んでおり、山岳部の先鋭的な登山だけでなく、よりリラックスした雰囲気で自然を楽しむワンダーフォーゲル部や、ハイキングを主体とした登山サークルなどが存在します。このような背景から、部活動はインターハイ競技志向や自然体験重視といった方針に分かれていますが、どのスタイルも自然環境の理解を深めるための貴重な経験となります。

第一弾の取り組み

登山雑誌の提供を皮切りに、今後は山岳ガイドや登山技術の専門家を招いた講習会や、同世代での情報交換会、交流会などの開催も計画しています。これにより、登山者同士のつながりを促進し、技術や知識の向上を図ります。

さらに、プロジェクトは大学生だけに留まらず、未就学児から中・高校生まで幅広い世代に自然体験や登山体験の機会を提供し、山や自然に親しむきっかけを創出していく予定です。

登山文化の継承に向けて

登山の意義を再認識し、業界団体と連携しながら、次世代に登山文化が受け継がれるよう努めていきます。各団体と手を取り合い、若い世代の活動を支援することで、登山の未来を明るいものにしていく所存です。

三重大学ワンダーフォーゲル部の反応

実際に『山と溪谷』を受け取った三重大学ワンダーフォーゲル部からは、感謝の声が寄せられています。部員たちは毎号を楽しみにしており、特に自分たちの知らなかった県内の山の記事に新たな発見があったと好評です。装備やアクセス方法に関する情報も、登山計画を立てる際に非常に役立つとのことです。

このように、登山ユース応援プロジェクトは将来的な登山文化の継承と次世代の育成を目指し、着実に進展しています。